柳谷杯からの取材レポート。提供者=L君。早速、問題形式で以下に。
ボスバルで、ディーラーS。
W | N | E | S | |
| | | 3 ! | P | 4 ! | P | P | P | | |
|
4

byS。 OL=

3(W)。
ビッドに関してはいろいろと意見がありそうだが、ここでは不問。
T1:

3(W)→ダミーの

KがEの

Aに負け。
T2:Eから

2がリターンされ、Wの

Jをダミーの

Qで勝つ。
どうやら、Eは「Wの

3がシングルトン」と思って

をリターンしたようだ。
EWのリードの約束は、奇数枚は一番下/偶数枚は3番目、との事。
従って、

のブレイクは3−3と判明。
さて、プレイ方針は?
2015年4月 柳谷杯・3rd Session・7番。ディーラー S、ボスバル。
<正解プレイ>
T3:ダミー(N)から

10を出して、ハンド(S)から

10捨て。
T4:ダミー(N)から

9を出し、Eは

10でラフしたが、
ハンド(S)から

K捨て、Wは

7をディスカード。
現場でのディクレアラー、L君からのコメント。
L君「珍しいプレイ。現場で突然ひらめいた。
これまでのブリッジ人生の中でも、なかなか見ないプレイ。なにしろ、
ディフェンス側に『ラフ&ディスカード』をしてもらうプレイだから。」
ここまでNS側の2勝2敗で下図。
T5:Eからの

Qリターンをハンド(S)でラフ。
T6:

A(S)と出し、Eのショーアウトを確認後、
T7:「Wの

Qをフィネスしてジャストメイク」とクレーム。
L君「ラフ&ディスカードは、ディフェンス側から出してもらうのが普通。
ディクレアラーが自らそのプレイをするのは、なかなか珍しい。」
僕 「なるほど。ルーザー・オン・ルーザーになっているんだ。

は元々1トリックは負けるので、そのトリックをオポの切札(

)
でラフしてもらって、オポの切札を短くし、
切り札狩りのゲスをしやすくする、というのがミソ。」
L君「そう。実際の配置で、

A、

A、

Aを取られてからだと、

をノールーザーにするプレイは、ほぼ不可能に近いから。」
僕 「さすが〜。その他に面白いハンドがあったら提供プリーズ」
L君「今年の柳谷杯は、やることなすこと空振りの連続。
唯一、面白かったハンドがこれ。
1つでも面白いハンドが出てきたので、良かった事にしようっと。」
------ 以下は追加記事です(2015年5月吉日) ------
本記事を読んだI君から「ちょっと待った」コールがありました。
I君 「4順目の

を出す前に、

Kを出した方が良くありませんか?」
L君「あわわ・・・」
I君 「Wの4−0なら、実際のプレーでもダウン。
Eの4−0なら、

Qも

10もフィネスするライン。
(

1トリックはあきらめ、クラブ丸取り方針)
Wの『

Q10x』(Eは『

x』)でもメイク。」
僕 「なるほどー。現場でL君がしたラフ&ディスカードのプレイだと、
Wの『

Q10x』の時にダウンだね。」
L君「判りました。降参。でも、ご指摘の『正しい』プレイだと、
このブログの記事になりにくいですよね。だから、良し、っと。(笑)」
僕 「無理矢理の言い訳の感があるが、ま、いっか。」
という訳で、I君、ご指摘ありがとうございました。
また、この記事を読んで混乱(※)した読者の皆様、申し訳ありませんでした。
(※)『正しい』プレイ(

Kを先に取るプレイ)にたどり着いたのに、
上記の<正解プレイ>(=『不正解プレイ』)を読んで混乱した方々、
申し訳ありませんでした。