レスポンスに於ける「WEAKジャンプシフト」は、
W | N | E | S | |
1 | P | 2 |
|
のようなビッドのことを指します。
「良い方」では以下のようなハンドで、
「悪い方」では、
このくらいでしょう。
2の代へのWEAKジャンプシフトは6枚、2〜5 HCP、
3の代へのWEAKジャンプシフトは7枚、2〜7 HCP。
ディールを2つ紹介します。
2003年 PABF選手権(於マニラ) 第2ラウンド 6番ボード
ディーラーEast、NSバル
結果はワン・ダウンでプッシュ・ボードでした。
2014年 NEC杯 第6ラウンド 30番ボード
ディーラーEast、ノンバル
W | N | E | S | |
| | 1 | P | 3* | P | P | P | | | |
|
3メイクでスコアは+110。
NS側の
コントラクトは、
Jのリードは2
まで、
他のリードは3
までメイクするようです。
WEAKジャンプシフトの長所は:
(1) オープナーがミニマムのときに対戦相手をプリエンプトする
(2) オープナーが強くてミスフィットで低く止まる
(3) オープナーが強くてフィットしているときにゲームやスラム
到達が容易になる
(4) 1
(1
)レスポンスののち2
(2
)をリビッドすると、
消極的(サインオフ)ではなく積極的(コンストラクティブ)な
意味になる
などが挙げられます。
(4)を説明しますと、
ここでの「2
」は「積極的」ということです。
このハンドは米国「ブリッジ・ジャーナル」誌1965年9月号の
『ハイパー・モダン・アメリカンシステム』から引用しました。
なお、WEAKジャンプシフトに対するオープナーの2NTは、
W | N | E | S | |
1 | P | 2 | P | 2NT | | |
|
18-19のバランスハンドが「2NTでプレーしたい」ということ
は無いでしょう。
「ショートスーツ・アスキング」にするとか「オーガスト」に
取り決めするのが一般的なようです。
対戦相手にWEAKジャンプシフトを使われたときの対応。
すなわち4番手(サンドイッチ・ポジション)は、例えば:
W | N | E | S | |
1 | P | 2* | ? | | | |
|
ダブル = テークアウト
2NT = (15)16〜18(19)、バランス、ストッパー有
のように取り決めします。
ストロング・ジャンプシフトは半世紀以上の「スタンダード」
で、「ブリッジワールド・スタンダード」の変遷を見ると、
(記事
ブリッジ・ワールド・スタンダード(BWS)参照)
少なくとも米国内ではWEAKジャンプシフトが主流になった
ことは無いように見受けられます。
マイナーオープン(1
/1
)に対する2の代のメジャーの
レスポンス(2
/2
)に関する2017年の支持率を見ると、
リバースフラナリー:41%、
ストロング:37%、
ウィーク(WEAK):9%、
その他:13%、
でした。
米国ウェブサイト「ブリッジウィナーズ」への投稿
1mに対する2Mをストロングにするべきか? に於いても議論が為されています。
マイク・ローレンスによると、他のビッドシークエンスは
色々な意見があっても、
「1
オープンに対する2
レスポンス」と
「1
オープンに対する2
レスポンス」
はストロング・ジャンプシフトにした方が有利だそうです。
言われてみると確かにそうかも。
米国内に於いては、
「マイナーオープン(1
/1
)に対する、2
と2
の
レスポンス」は『リバースフラナリー』または『ストロング』
にすることでエキスパートの意見は一致しているようです。
以下の記事も参考にしてください。
リバース・フラナリー・レスポンス(1) リバース・フラナリー・レスポンス(2) リバース・フラナリー・レスポンス(3) WEAKジャンプシフト(4)に続きます。