WEAKジャンプシフト・レスポンスを採用しているときでも、
「パスト(passed)・ハンド」のジャンプシフトは、オープン
スーツのサポートを保証します。
通称「フィット・ジャンプ(fit-jump)」または「フィット・
ショーイング・ジャンプ(fit-showing jump)」と言われる
取り決めです。この名称は比較的新しいですが(1980年代頃)、
取り決め自体は伝統的な「スタンダード」です。
W | N | E | S | |
P | P | 1 | P | 2 | | |
|
とか、
W | N | E | S | |
P | P | P | 1 | P | 3 | |
|
のようなビッド。
良い5枚以上のスーツ、オープンスーツの4枚以上のサポート
と、インビテーションのハンドの強さを表します。
パスト・ハンドのジャンプシフトがWEAKでは無い理由は、
「パス → パス! → 1
→ パス!」のオークション経過で
対戦相手の両側が「パス」しているときにはプリエンプトを
する必要性が低いからです。
また、この辺りは「ドゥルーリー」との関係もあります。
サード・フォース(fourth)の位置でのメジャーオープンに
対する「2
」のレスポンスが、
W | N | E | S | |
P | P | 1 | P | 2* | | |
|
のインビテーショナル・レイズを表すとき。
W | N | E | S | |
P | P | 1 | P | 1NT* | | |
|
は、6〜11点の強さで、サポートを否定する、セミ(semi)・
フォーシングノートランプに約束しているでしょうから。
ここからは『玉突き』を起こしまして。
以下の「3
」は、
W | N | E | S | |
P | P | 1 | P | 3 | | |
|
6枚
のゲームインビテーションになって。
以下の「2NT」は、
W | N | E | S | |
P | P | 1 | P | 2NT* | | |
|
4枚サポートと強い5枚を表す「フィット・ジャンプ」に
なるはずです。ノートランプでのゲームインビテーション
は「1NT」に含まれるからです。
レスポンスにWEAKジャンプシフトを採用したときには、
テークアウト・ダブルやオーバーコールが入ったときにも
「同じ」にするのが一般的なようです。
(参考記事:
BWS2017)
すなわち、
W | N | E | S | |
1 | DBL | 2* |
|
や、
や、
W | N | E | S | |
1 | DBL | 3* |
|
や、
などのレスポンスはWEAKです。
しかしながらパートナー間の話し合いにより「フィット・
ジャンプ」に取り決めする余地は大いにあると思われます。
テークアウト・ダブルのアドバンスに関して
W | N | E | S | |
1 | DBL | P | 2 | | | |
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は、「インビテーション」であるのは当たり前ですが。
W | N | E | S | |
1 | DBL | P | 3 | | | |
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のようなジャンプシフトは「プリエンプティブ(WEAK)」で、
長いスーツ、弱いハンド。
(参考記事:
テークアウトダブルのアドバンス)
さらにレスポンスが入ったときにも、
ジャンプシフトは「プリエンプティブ(WEAK)」です。
オーバーコールのレスポンスでは、
のようにレスポンダーがパスしたときには、ジャンプシフト
は「インビテーション」。
のようにレスポンダーか何かをコールしたときには、すでに
3つのスーツが出ているのでプリエンプトの効果は弱いです。
「フィット・ジャンプ」に取り決めするのが妥当なようです。