この記事は
ブルーマー(1) の続きです。
ブルーマー(bluhmer) : パートナーの短いスーツにバリュー
が無いことを表すことによって、高いレベルのアクション
(大抵はスラムトライ)を促すコール、多くの場合はジャンプ・
ビッド。
米国内では1990年代後半に定着したものと思われます。
というのは、米国「ブリッジワールド」誌 1995年11月号に
次のハンドが出ています。
ディーラーNorth、ノンバル、IMP戦


オープナーの想定ハンドは5=1=4=3の16〜18。
レスポンダーには

KQの8枚フィットと、

Kがあります。
オープナーが「

AQxxx

x

Axxx

Axx」
で5

がほぼ確定。もう少しは点があるはずなので、6

に
手が届きます。

に無駄な点の無い、

フィットのマキシマム
のハンドを「4

」のジャンプ・ビッドで伝えます。
パネル回答者29名の選択は:4

が12名、5

が7名、6

が
4名、4

が2名。3

と4

と4

と4NTが各1名でした。
この「4

」のビッドを称して「アンキュービッド(this must
be a famous uncue-bid)」とか、「インビジブル(invisible)・
キュービッド」などという言葉が選ばれているところから、
まだ「ブルーマー」という言葉が一般的では無かったことが
推察されます。ところが1997年5月号ではこのようなビッドを
「ブルーマー」と呼称する人が増えています。
2000年7月 日本リーグ 第14ラウンド 5番ボード(回転)

ディーラーWest、EWバル

W | N | E | S | |
1 | P | 1 | P | 2 | P | 3 | P | 3 | P | 4 ! | P | 5 | All | Pass |
|
オープナーは4枚

と5枚

のミニマムを1

でオープン。
これが典型的なアメリカン・スタイルです。
「3

」は、ややアンダービッドですが他に選択が無い。
「3

」は3=1=5=4の形を示唆します。
ここで「4

」はブルーマー。
オープナーは

Kが良くないので5

で止まります。
5

は

Qにルーザーするとダウンするので、4

の方が
良いコントラクトでした。Southのハンドは
「

73

J109843

K105

Q3」
で、5

は5メイク。
オープナーのハンドがもう少し良いと、

6

はほぼコールドでした。
こういうハンドはスラムを睨みながら別のストレイン(デノミ
ネーション、ここでは

)でゲームをコントラクトしなければ
ならないのでビッドが難しいです。
米国「ブリッジワールド」誌 2018年6月号(72頁)
誌上ビッド対戦(Challenge the champs)

ディーラーWest、双方バル

「3

」が4=1=3=5の形を示唆
するなら、ブルーマーの「4

」が
ちょうど当てはまります。しかしな
がら「3

」は3NTを狙うノート
ランプ・プルーブ(probe=探査)の
可能性もあります。
誌上でのお勧めビッドは:

レスポンダーは「3NT」を聞いて、

Qの3枚を想定します。従って

は2枚以内。スラムトライで4

と
コントロールキュービッドをして、
パートナーが「4

」と乗ってきた
ところで(ローマン・キーカード)
ブラックウッド0314を使います。