４枚と５枚のハンドを１オープンして、
　　レスポンスにフォーシングＮＴが来たらどうするか？

W オープナー A932 AKJ32 102 72

W N E S 1 P 1NT＊ P Ｐ!

　　４=５=２=２の形でミニマムの強さのハンドは、１ＮＴを「パス」
　　したらどうか、という提案でした。

　　このような４枚、５枚、11〜15点を「フラナリー・２オープン」
　　で表す方法もあります。

　　これに米国のロッドウェル(Eric Rodwell)は反対しています。
　　参考リンク　→　Bridgematters「ロッドウェル・インタービュー」
　　　　インタビュアー：２オープンには何を使いますか？
　　　　ロッドウェル：ウィーク２(weak two)を。
　　　　インタビュアー：フラナリーについての意見をきかせてください。
　　　　ロッドウェル：他のビッド[１オープン]で容易に表せるハンドに
　　　　　　　　　　　コンベンションを使うのは好きではないです。
　　　　　　　　　　　とは言っても、私の対戦相手がフラナリーを使うと
　　　　　　　　　　　うまく行っているようです。私自身も、パートナー
　　　　　　　　　　　がフラナリーを使いたいときには採用しています。
　　とのことです。
　　同じ米国のマーテル(Chip Martel)はフラナリー２・オープンに肯定的。
　　味方のビッドを容易にし、対戦相手のビッド介入を困難にさせるからです。
　　参考リンク　→　Bridgematters「マーテル・インタービュー」

　　フラナリー・２オープンは、ひところは流行しましたが、2001年頃に
　　は人気が無くなりました。
　　参考リンク　→　ブリッジワールド・スタンダード2001年 投票結果
　　フラナリー・２オープンの採用に関して、上級プレイヤーの意見は
　　賛成：23％、反対：77％。一般プレイヤーの意見は賛成：17％、
　　反対：83％、ということです。
　　長く組んでいるペアが使い続けているのは見かけますが、新しく組む
　　ペアが採用することは少ないのでしょう。

　　また、フラナリーを使う際にも要領があるようです。
　　次のディールに遭遇しました。

　　2017年12月　日本リーグ　第５ラウンド　７番ボード
　　ディーラーSouth、双方バル

W N E S P 1 P 1NT＊ P 2 P 3 All Pass

　　Southの３はリードののち５メイク。
　　Eastはゲームフォーシングの２レスポンスをするべきだったか？
　　の４-４フィットでコントラクトすれば４メイク可能のようです。
　　フラナリー・２オープンを採用しているペアは、１オープンに
　　対する１レスポンスを「５枚」と取り決めることが多いです。
　　実際のビッド経過を見る限りでは、Westのハンドをフラナリー２
　　でオープンするか、１オープンに対する１レスポンスを４枚で
　　可能にするか。何等かの手立てが必要と思われます。
　　私が1988年にアイゼンバーグ(Billy Eisenberg)とソンターク
　　(Alan Sontag)からフラナリー２を習ったときには、４-６の
　　メジャーでもオープンして、パートナーからの２ＮＴアスキングに
　　対しては、４-６を表すステップ・レスポンスが用意されていました。