「プリエンプティブ・ビッドをした人は再びプリエンプトしない。」
すなわち、プリエンプティブ・ビッドをしたらパートナーに判断
を委ねるべきで、パートナーから求められない限りはビッドには
参加しない。『お約束』みたいなものです。
その例外を2つ、目にしました。いずれも3

オープナーが自ら
5

と「リレイズ(reraise)」しています。
2018年 米国バンダービルト(Vanderbilt)杯 決勝
第2セグメント(15Bds×4) 17番ボード

ディーラーNorth、ノンバル

N:カッツ
S:ニッケル
E:フライシャー
W:マーテル
Southの3

オーバーコールに対して、Westは直ちに

をレイズ
するよりもネガティブダブルをかけて、

や

でコントラクトする
可能性を残しました。
Northは

にスーパーフィットがありますが、ディフェンスにも
向いているので4

とシングルレイズするにとどめています。
これを聞いて、Southは5

とリレイズ。3

オーバーコールの
なかでも非常にアンバランスなハンドであることを示唆します。
Westの「Pass」はフォーシング。パートナーに何かをビッドする
ことを促します。そして6の代のニュースーツがコントラクトに。
Eastの6

に対してSouthは

Aをリード。ディクレアラーは

3
で切って、

Aを取り、

を10でフィネス。クイーンダブルトン
に抜けました。のちに

は全勝しましたが、

のルーザーはいかん
ともしがたくワンダウン。
結果的に6

はメイク可能です。すなわち

の配置を当て、ダミー
から

を引いてジャックでフィネス。続けて

Aを取り、3巡目を
負けに行きます。Northは

のラフ・アンド・(

)ディスカードを
出すか、

をクイーンジャックから出すしかありません。
なお反対テーブルでは、Eastのロッドウェルが1

オープン
(プレシジョン、

5枚以上、11〜15点)でオープンして、
Southのハンプソンが3

オーバーコール。
Westのメックストロースが4

にレイズ。
Northのグレコはパスして、4

がコントラクトになりました。
オープニングリードは

Aで、

5がラフ。

Aが勝ち、ダミー
から

10が引かれたところ、ジャックがカバー。ディクレアラー
はこれに勝たせます。のちに

をジャックでフィネスし、

はAK
を叩いて5メイク。11 IMPの得失点になりました。
3Dオープナーのリレイズ(2)に続きます。