オーバーコールは「8点から」と先生が教えるのは誤解のもとで。
「8点でいいんだ」と思い込んでしまいます。
例えば、米国ブリッジ連盟の初心者コースでは、
「10〜17点、2の代はオープンハンド」と指導要領で決まっています。
これよりも弱いハンドでオーバーコールをするときには、スーツの強さと
長さ、バルネラビリティ、パートナーがパスト(passed)・ハンドか否か、
ジャンプ・オーバーコールした方が良いか、などを考慮して各人が判断
するわけです。
「8点」というのは、ほぼ「最下限」でしょう。
では「最上限」はどのくらいかというと。
米国ブリッジ連盟会報 2010年3月号から。
W | N | E | S | |
| | 1 | ? | | | |
|
ペア戦、双方バルです。
18点のハンドをどのように入るか?
パネル回答者18名の選択は:
「2
」が13名、アンユージュアル「2NT」が3名、
「パス」と「ダブル」が1名ずつでした。
私自身の「上限」は、以下のハンドです。
2006年4月 日本リーグ 第7ラウンド 10番ボード
ディーラーEast、双方バル
19点を「2
」オーバーコールして、のちにテークアウト「ダブル」。
落ち着き先の2
は3メイクでした。
仮にWestのハンドを最初に「ダブル」から入ったときには、
と進みそうです。1
を「2
」に上げるか、「3
」に上げるかは意見
が分かれると思います。
実際には19点のハンドを「2
」から入りましたが、「ダブル」から入っ
ても良いようです。パートナーから
が返ってきても、自分だけで何とか
3
までは言うことができるからです。
しかしながら。
米国「ブリッジワールド」誌 2017年1月号から。
W | N | E | S | |
| P | 1 | ? | | | |
|
IMP戦、双方バルです。
いま何を言うか?
そののち「2
−パス−パス」と廻って来たらどうするか?
パネル回答者29名の選択は:
「2
後3
」が10名、「2
後ダブル」が4名、
「2
後パス」が4名、「2
後2NT」が3名。
最初は「1NT」の人が4名、最初は「ダブル」の人が3名、
最初は「パス」する人が1名でした。
18点のハンドを「2
」オーバーコールから入るのが、3人に2人と
云うことです。そのうち半分は、自力で「3
」を言うようです。
重いオーバーコール(2)に続きます。