何年経っても記憶から消えないディールというのが誰にもあると
思います。私のは「これ」です。
2014年4月 サントリー杯 第2セッション 3番ボード
![](s.png)
ディーラーSouth、EWバル
![](s.png)
W | N | E | S | |
| | | P | 1![](d19.png) | 4![](s19.png) | 4NT? |
|
EW側は5
![D](d17.png)
ならプラス620、6
![D](d17.png)
で1370です。6
![H](h17.png)
はスラムとしては
やや劣ります。というか、
![C](c17.png)
のルーザーが消えないのでダウンします。
それに対してNS側の
![S](s17.png)
コントラクトは9トリックを取るので、4
![S](s17.png)
で
ワンダウン。5
![S](s17.png)
xでもマイナス300、6
![S](s17.png)
xでもマイナス500で済む。
NS側としては、『どこまでも』ビッドし続けた方が得ということです。
少なくとも6
![S](s17.png)
までは。
4
![S](s17.png)
直後のEastの「4NT」はツー(two)・スーター・テークアウトで、
「
![H](h17.png)
と
![D](d17.png)
」か「
![H](h17.png)
と
![C](c17.png)
」か「
![D](d17.png)
と
![C](c17.png)
」です。
(こうしておかないと「
![H](h17.png)
と
![C](c17.png)
」の激しい2スーターを表せない。)
4つのハンドを見たようにビッドするなら、
![](s.png)
Eastは6
![D](d17.png)
までは言いますが、9点しかないのでセブンは狙いません。
従ってNS側に6
![S](s17.png)
を言われたら、パートナーが7
![D](d17.png)
を言わないように、
ダブルをかけます。
2014年5月 関東圏CCG 13番ボード
![](s.png)
ディーラーNorth、NSバル
Southはパートナーの1
![S](s17.png)
オープンを聞いてぶったまげます。
オークションは、
![](s.png)
W | N | E | S | |
| 1![](s19.png) | P | 4![](s19.png) | 4NT | P | 5 ? | 5![](s19.png) | P | P | 5NT | 6![](s19.png) | P | P | DBL | P | P | P | |
|
こうなるとは限りません。全然。
「4NT」は、ツー(two)・スーター・テークアウト。
「5
![C](c17.png)
」は、パスするか(
![H](h17.png)
&
![D](d17.png)
なら、
![D](d17.png)
に)直せ。
通称「パスコレ」(Pass-or-correct, Correctable)。
「5NT」は、何か言え。ピック・ア・スラム(pick-a-slam)。
Eastとしては6の代でコントラクトするつもりはありますから、
「5
![C](c17.png)
」では足りないかもしれません。しかしながらSouthが
『どこまでも』付いてきます。少なくとも6
![S](s17.png)
までは。
ここで確認。
![](s.png)
W | N | E | S | |
4![](s19.png) | 4NT | P | ? | | | |
|
対戦相手の4
![S](s17.png)
ビッドに対するインタービナー。
「4NT」は
![H](h17.png)
&
![D](d17.png)
か、
![H](h17.png)
&
![C](c17.png)
か、
![D](d17.png)
&
![C](c17.png)
のツー(two)・スーター。
これに対してアドバンサーは、
「5
![C](c17.png)
」は、
![C](c17.png)
が3枚はある。
![C](c17.png)
&
![H](h17.png)
または
![C](c17.png)
&
![D](d17.png)
ならパスして、
![H](h17.png)
&
![D](d17.png)
なら5
![D](d17.png)
に直せ。
「5
![D](d17.png)
」は、
![H](h17.png)
と
![D](d17.png)
の両方に長さがある。
![D](d17.png)
&
![H](h17.png)
または
![D](d17.png)
&
![C](c17.png)
ならパスして、
![H](h17.png)
&
![C](c17.png)
なら5
![H](h17.png)
に直せ。
「5
![H](h17.png)
」は、
![H](h17.png)
が山のようにある。5
![H](h17.png)
でプレーしたい。
パートナーはレイズすることがある。
「5
![S](s17.png)
」は、スラムでコントラクトしたい。
パートナーは
![D](d17.png)
&
![C](c17.png)
なら5NT、
![H](h17.png)
&
![C](c17.png)
なら6
![C](c17.png)
、
![H](h17.png)
&
![D](d17.png)
なら6
![D](d17.png)
をビッドする。
「5NT」は、パートナーが何の2スーターかが判っている。
長い方または強い方のスーツをビッドして欲しい。
「6
![C](c17.png)
」、「6
![D](d17.png)
」、「6
![H](h17.png)
」は、そのスーツでコントラクトしたい。
以上を前提として、
米国「ブリッジワールド」誌 2017年12月号から
IMP戦、ノンバル
![](s.png)
W | N | E | S | |
4![](s19.png) | 4NT | P | ? | | | |
|
![](s.png)
パートナーは
![H](h17.png)
と
![C](c17.png)
の2スーターに決まっている(と思う)。
どうするか?
27名のパネル回答者達もこれには困り果てて、「5
![C](c17.png)
」だの「5
![D](d17.png)
」だの
「5
![S](s17.png)
」だの「5NT」だの「6
![D](d17.png)
」だの、意見が分かれました。
どこまでもビッド(2)に続きます。