レーベンソールはなかなか難しいコンベンションでして。
何処のウェブサイトにも、初級者にはお勧めしないと書いてあります。
1NTオープンにオーバーコールが入ったときには、(ネガティブ)ダブル
を使うことで大抵は乗り切ることができます。
ところが対戦相手が(Weak)Twoでオープンしたときは違いまして。
例えば、

W | N | E | S | |
2 | DBL | P | 3 | | | |
|
この「3

」が弱い(3点位)のか、ほどほど有る(9点位)のか、
見当がつかないのでは困ります。
そこで。
「直ぐの3

」は良いハンド、
「2NT(レーベンソール)で3

を言わせてからの3

」は弱いハンド、
と区別する仕組みを取り入れます。
対戦相手の2

オープンのあと、インタービナーが「ダブル」で入って、
アドバンサーが4

をビッドするときには、

W | N | E | S | |
2 | DBL | P | 4 | | | |
|
この「4

」は5枚以上でハンドの形(シェイプ)に基づくビッド、

こちらの「4

」は5枚でハンドの強さ(パワー)に基づくビッド、
と区別されています。
2018年7月 日本リーグ 第8ラウンド 7番ボード

ディーラーSouth、双方バル

4

までは進みますが、ここからが難しい。
Westは2NTに対しては3

をビッドしたものの、パートナーが5枚

のオープンハンドとわかって、強い4枚サポートと良いハンドを持って
います。スラムトライを開始する余地は大いにあります。

5

は「

が不安」という意味
です。本当は

Aを持っている
べきなのですが。

にAKが
あるので、パートナーに1枚の
エースを期待しています。

W | N | E | S | |
| | | 2 | DBL | P | 2NT* | P | 3 | P | 4 | P | 5 | P | 5NT | P | 6 | All | Pass |
|
5NTは「

K」でコントロール
していることを表します。
シングルトン

と区別するための
ビッドですが、このハンドはここ
まですることは無いと思われます。

W | N | E | S | |
| | | 2 | DBL | P | 2NT* | P | 3 | P | 4 | P | 5 | P | 5 | P | 5 | P | 6 | P | P | P | |
|
5

と「下」からコントロール・
キュービッドをしたとき。
Eastも同じく下から

をキュー
ビッドします。5

を聞いて、
Eastは

AK、

A、

Kが
ある筈と察知できるでしょうか。

W | N | E | S | |
| | | 2 | DBL | P | 2NT* | P | 3 | P | 4 | P | 5 | P | 5 | P | 5 | P | 6 | P | P | P | |
|
5

と「エースを先」にコント
ロール・キュービッドしたとき。
Eastは5

とキュービッドを返し
ます。5

を聞いて、Eastは…
(以下同上)。
簡単にはスラムに到達できないようです。
ところで、ダブルに対してアドバンサーが「3

」とキュービッド
から入ったときには、

これだとWestの取る

コントラクトが

リードの直撃を受けます。

このビッド経過は、Eastが4枚

で、4-3の4

を提案している
ように受け取られます。
Eastが2NT(レーベンソール)を経由してキュービッド(3

)したと
しても、

同じ問題に直面します。
Southがオープンしないときには?

と進み。あとはコントロール・キュービッドをしても、4NTで
アスキングをしても、簡単に6

に到達。
Westが1NTでオープンしたときにも、

簡単に6

になります。
やはり競り合いでのスラムビッドというのは難しいようです。