この記事は
「3Dの問題」(1)の続きです。
「3
状態の問題」に関する特殊な取り決めについて紹介します。
2018年6月 アジア杯(於インド) 予選第7ラウンド
11番ボード(ボードを回転) ディーラーWest、ノンバル
ビッドの経過は、
ここで困ります。
コントラクトは3NTが良いのですが、オープナーは
が短く、
レスポンダーは
が止まっていません。
結果的にSouthのハンドは:
AJ10976
KQ
Q
10875
で、3NTも5
もメイクするディールでした。
どのようにノートランプに到達するか?
「スタンダード」では手のまわらない領域です。
そこで:
「3
」は、
(イ)
にフィットが有る、または、
(ロ)ノートランプ向きで
は大丈夫だが、
が不安。
こののちオープナーは「3
」で(イ)か(ロ)かを聞きます。
「3
」は、
(ハ)ノートランプ向きで
が不安だが、
は大丈夫。
「3
」はリレー・ビッド。レスポンダーは:
「3NT」は(ロ)のタイプ。
より強いハンドは「4NT」をビッドします。
「4
、4
、4
」は(イ)のタイプで
フィットを表します。
4
と4
はコントロール・キュービッド、4
はミニマム・
ゲームフォーシングとするのが簡便です。
4
を
、4
を
のコントロール・キュービッドにする方法や、
エースを「2」でキングを「1」のコントロール(two-one-points)
総数を教える方法などもあるかと思います。
以下のビッド経過では:
「3
」は、
(イ)
にフィットが有る、または、
(ロ)ノートランプ向きで
が不安だが、
は大丈夫。
「3
」は、
(ハ)ノートランプ向きで
は大丈夫だが、
が不安。
(ロ)と(ハ)のビッドの意味は(ペアの好み次第で)ひっくり返すことが
可能です。
オープナーの「1オーバー1・
ジャンプリビッド」ののちは:
このビッド経過はレスポンダーが
に長さを持っている可能性が
高く、それゆえに
に強さがある可能性が高いです。
が3-5
フィットしていることも有り得ます。従って「
のストッパーは無視」。
「3
」は
のフィットを探すビッドで、
「3
」は
のストッパーが無い。
「3NT」は
のストッパーが有る。
ウィーク(weak)ツー・オープンのあと:
W | E | 2 | 3 | ? |
|
上のビッド経過と同じ理由で、「
のストッパーは無視」します。
「3
」は
のストッパーが無い。
「3NT」は
のストッパーが有る。
以上の取り決めを導入しても次のハンドは厳しいです。
米国「ブリッジワールド」誌 2018年7月号から
ペア戦、双方バル
「3
」は
のストッパーが無い。
「3NT」は
のストッパーが有る。
オープナーはシングルトン
で3NTを言っていいのか?
もしレスポンダーの
が弱いなら、5
よりも3NTの方がトリック数
の関係からメイクする可能性が高いのは確かです。レスポンダー
のハンドを「4=3=2=4 または 4=2=3=4」のように想定して、3NTを
ビッドするものと思われます。
「3
の問題」を詳しく調べたい方は米国「ブリッジワールド」誌の
2007年5月号、2013年1月号、2013年6月号、2014年6月号、
2015年3月号をご参照ください。