この記事は
リダブル(9) SOS リダブル(10) wriggle リダブル(11) wriggle の続きです。
SOS リダブル
「レスキュー(rescue)・リダブル」とも呼ばれます。
オークションの低い代で、多くの場合に
「ダブル→パス→パス→リダブル」という経過をとります。
2018年 サントリー杯 第2セッション 24番ボード

ディーラー West、ノンバル

W | N | E | S | |
P | 1 | DBL | ReDBL | P | P | 1 | P | P | DBL | P | P | ReDBL | P | 2 | ? | | | |
|
Westからは、パートナーが5枚

を持っていることも有り得ます。
逃げるスーツが

とは限らないので、「パス」をします。
Eastは低い代から、「1

」で逃げ始めます。
ノンバルなので、ダブられさえしなければどうなっても構いません。
Northは4枚

があるのでペナルティ・ダブル。
結果的に1

xは4ダウンします(NS+800)。
「ダブル→パス→パス」と廻って、WestはSOS「リダブル」。
マイナースーツに逃げることを提案します。
Eastは4枚

があれば

に、このハンドでは

に逃げます。
結果的に2

xは2ダウン(NS+300)。
NS側としては、2

xをディフェンスするよりは、3NTをコントラクト
した方が得点が多いです(NS+400または430)。
なおEW側の2

xは5ダウン(NS+1100)します。
Eastの「ダブル」が2枚

で無謀であるという意見もあるでしょう。
次のディールを見てください。
2017年 米国バンダービルト杯 準決勝
3/4セグメント 11番ボード

ディーラー South、ノンバル

W | N | E | S | |
| | | 1 | DBL | 1NT | All | Pass | | | |
|
N : Rosenthal
S : Silverstein
E : Rodwell
W : Meckstroth
Westのプレイヤーは世界最強といわれるメックストロース。
1

オープンに対して、「パス」よりも「ダブル」の方が良いと
判断しています。
Northの1NTに対してEastは

をリード。ディクレアラーはWestの
4枚

とEastの5枚

を想定できずにプレーを進めて2ダウン。
反対テーブルでは、Southのフラナリー・2

オープン(4枚

5枚

、
11〜15点)ののちNorthの2

が3メイクしました。得失点は6 IMP。
このようなオフシェイプ(off-shape)・ダブルについては
また記事を書いてみたいと思っています。