以下のオークション経過で、

この「ダブル」は何か?
(イ) ただ「かき混ぜ」ているだけ。
池に岩を投げ込んでドボンという音を聞きたい。
(ロ) 「4NT」をダブる何等かの根拠がある。
(ハ)

リードを要求しているつもり。
(ロ)に関しては
4NTに対するダブル(1) (ハ)に関しては
特殊なリードショーイング・ダブル を御参照ください。
では次の「ダブル」は?

「4NT」は

RKCB。
Westの「ダブル」はどういうつもりなのか?
2017年 米国代表選抜試合決勝 第3セグメント 13番ボード

ディーラーNorth、双方バル

W | N | E | S | |
| 1 | P | 1 | 1 | 3 | 4 | 4NT | DBL | 5 | P | 5 | P | P | DBL | P | P | P | |
|
N:B.Levin
S:S.Weinstein
E:E.Greco
W:G.Hampson
4

までナチュラルビッドによるオークションです。
「4NT」は

のRKCB。
「ダブル」はペアの約束により、『競り合いを求める意思表示』。
このような取り決めもあるということです。
5

はキーカード1枚。
5

に対してEastはペナルティダブルを試みました。
Westは

8をリード。

8→3→9→Aと進み、
ディクレアラーは手元から

9をリード。
Westは「

8」で、

のスーツプリファランスを示唆。
ダミーはスモールで、Eastがエースで勝つ。
ここで

Aを確保すればジャスト・メイク。
実際は

7を出したので7メイク。
NS側のプラス1050になりました。
反対テーブルでは:

W | N | E | S | |
| 1 * | P | 1 | 1 | 2 | 2NT* | 3 | 3 | 4 | P | 4 * | P | 4 | P | P | P | | |
|
N:J.Lall
S:K.Bathurst
E:E.Rodwell
W:J.Meckstroth
NS側はプレシジョンを使っていたので、
1

オープンは16点以上。
従ってNorthは1

オープンして、

2枚以上、10〜15点。
続く2

は

サポートの、強い(15点以下)ハンドを表すキュービッド。
2NTは、4枚

サポートのインビテーション(以上)。
4

は「ラスト・トレイン(last train)」です。
ラスト・トレインに関しては、
記事
スラムアプローチのスタイルを御参照ください。
Westは

Kをリードして。
Eastは

J(Upside-down ATT, CT and SP)でシグナル。
Westは

3にシフト。

A、

3と進んで5メイク。
9 IMPの得失点になりました。