米国「ザ・ブリッジワールド」誌、2014年12月号から。
オープニングリードの問題です。
マッチポイント・ペア戦、NSバル


4NTは

のRKCBです。
何をリードしますか?
決めましたか?
パネル回答者(25名)の選択は:

リードが22名、

リードが2名、

リードが1名でした。
シングルトン

をリードするのはもっともとして。
パートナーの4NT直後の「ダブル」って何だか?
特殊な取り決めは無いから、「4NTを落とす」ペナルティかと。
それなら

AKQJまたは

AKQJのはずです。
もしパートナーに

AKQJが有るなら、いきなり4NTを使った
レスポンダーの

コントロールはシングルトンで、オープナー
の

は通常は4枚以内ですから、パートナーには7枚以上の
ソリッド

があるはず。それなら対戦相手はバル、味方は
ノンバルなので、「ダブル」などと悠長なことはしないで「5

」
と投げ込むのではないか?
それに対してパートナーが

AKQJのときには、レスポンダー
は

がシングルトンで、ソリッド

と長い

サポートの2スーター
である、という方が説得力があります。
従ってパートナーの「ダブル」は

AKQJに基づいているので
はないかと。ビッドからダミーの

は1枚。ここに5枚

がある
ので、ディクレアラーの

は長くは無い。ダミーの

を走って

を捨てられ、ペア戦で7メイクされる可能性があります。
ここは

をリードするべきと。
この分析に私は、「ほー、確かにそうかも。でも4NTをダブる
機会なんてまず無いな」と思ったわけです。
このようなときにブリッジプレイヤーは、機会が無いなら機会を
つくってしまうもので。新しいコンベンションを採用したら、
適当ではないハンドでも「それ」を使ってしまうのと似ています。
あれから2年。
4NTに対するダブル(2) に続きます。
特殊なリードショーイング・ダブル も御参照ください。