2017年新規則。諸外国では9月末日までに施行されています。
日本国内ではWBFの許可を得て、2018年3月31日から。
和訳は9月末の時点で完成していましたが、日本では「新年度」
と言えば4月からでしょう。ところが3月31日が土曜日なので、
もしどこかで土日2日間の試合が開催されると、土曜日と日曜日
でディレクターの裁定が異なることもあります。それは公平では
ないということで3月31日からです。
新規則が施行されると、新しい条文の解釈が問題になります。
2017年8月にフランス・リヨンで開催された世界選手権では新
規則が使用されましたが、大会期間中に開催されたWBF法規
委員会では、ある条文について委員の間で解釈の違いがある
ことが議事録に記載されています。解釈の違いがあるという
ことは、裁定が異なるということで。各国ブリッジ組織の立場か
らは、はっきりさせてから発布して欲しいものです。
今回の和訳にあたっては第1条から93条まで、全条文の翻訳を
見直しました。全面リフォームみたいなもので。テレビで家屋の
リフォーム番組を観ていると、最初から建て直した方が早いよう
なのもありますが。ブリッジの規則を白紙の状態から翻訳しろと
言われたら尻込みします。これは「もと」があったからできたことで。
和訳では文言(もんごん)の端々に翻訳の不自由が滲み出て、
先人の苦労が忍ばれるものです。
現在のルール委員の面々は、シリコンバレー帰りの日本語の達人、
英米法に通暁のある弁護士、米国人大学名誉教授、国鉄研究所
研究員、それに担当の連盟職員です(多少のキャラ誇張あります)。
ツイていました。このメンバーでなければ出来なかったです。
リンク →
JCBLウェブサイト・デュプリケートブリッジの規則(2017年版) プレイヤーの方々は、ちょうどお手元に届いた会報の12、13、14頁
に目を通していただけば十分です。裁定が旧規則と違うことがある
ので、積極的にディレクターを呼ぶことをお勧めします。
大変なのはディレクターです。
担当の連盟職員が作成した新規則の解説書は、ウェブサイトに掲載
されている分も含めてA4版30ページ以上。各国で発表されている
新規則解説書の欠点を補い余りある内容になっています。
頑張ってください。