「コントラクトがメイクします」という意思表示のリダブル。
2017年2月 NEC杯 第1ラウンド 8番ボード
ディーラーWest、ノンバル
W | N | E | S | |
P | 1* | P | 1* | DBL | ReDBL | P | P | P | | |
|
N: Newell
S: Reid
E: Noda
W: Shimizu
NS側はニュージーランドのベテランプレイヤーです。
1
は14点以上、1
はバランス・ポジティブ・ノーメジャー。
ダブルは「
のリード・ショーイング・スーツ」。
リダブルは「この際、やってしまおう」。
ニュージーランドはシステム・コンベンションの使用規制がゆるい
ので、さまざまなビッドが発案され、実際に使われています。
「ビッド・アイディアのゆりかご」と言われる所以です。
さて、「1
xx」。
ヤバいコントラクトになったと思ったWestは
3をリード。
結果的に
と
のリードはワン・ダウンするようです。
ダミーはダックして、Eastのジャックが勝ち。
ここで
4にシフト。7→10→Aと進み、
AQと続く。
Westは
2で切り、ここで。「
A」。続けて「
6」。
これが失敗でリダブル・メイド。
正しくは「
KJ」を取ってから、「
6」と出し、
Eastが
を攻め続けてダミーの最後の切り札を使わせれば、
Westの
が4トリック取れてワン・ダウンでした。
仮にディクレアラーが、
「
Q76
1097
A97
KJ87」
のようなハンドなら、実際のディフェンスでダウンしたのですが。
ディクレアラーが2枚
で1
xを受けて立っているとは思わな
かったのでしょう。このあたりは、対戦相手の手口を知らないと
不利になることは避けられないです。
2017年2月 NEC杯 第1ラウンド 9番ボード
ディーラーNorth、EWバル
W | N | E | S | |
| P | 1 | 1 | 2 | 3 | DBL | ReDBL | P | 4 | All | Pass | | | |
|
Eastの「ダブル」は今さら
のリード・ショーイングでは無く。
ゲーム・インビテーションの強さを表すのでしょう。
「マキシマル・オーバーコール・ダブル」の使い方の一種です。
ではSouthの「リダブル」は?
こちらもゲーム・インビテーションの強さを表すはずです。
敢えて言うなら「マキシマル・オーバーコール・『リダブル』」です。
結果的にNS側は4
まで、EW側は4
までメイクします。
EW側だけバルですが、NS側が4
に到達したときには、EW側は
5
までビッドすれば、ダブられても引き合うようです。
Southがマイケルズ・キュービッドで入ったときには、
と進むものと思われます。
リダブル(8)に続きます。