リダブルを「ダウト(doubt)」の意味に使う。
1981年 世界選手権決勝
ディーラーWest、ノンバル
W | N | E | S | |
1 | 3* | DBL | 3NT | P | P | DBL | P | P | ReDBL | P | P | P | | |
|
N: Meckstroth [米国]
S: Rodwell [米国]
E: Fazil [パキスタン]
W: Munir [パキスタン]
Northの「3
」は、ランニング・スーツがあるので
のストッパーがあったら3NTを言え、という意味です。
Southは、
が止まっているので3NTを言った。
これがEastにダブられた。
Northはビビッた。
でも逃げた方が良いか疑わしい。
そこで「ダウト(doubt)」リダブル。
Southは
AKと
Kがあるので、3NTが出来そう。
というわけで最終コントラクトはSouthの3NTxx。
Westのオープニングリードは?
か
。
実際は
を出した。リダブルメイドは950。
もし
を出したらどうなっていたか?
ディフェンスは
と
で10連勝が可能。
ノンバルで、リダブルのダウン6は、当時は2200。
1987年の規則改正前だからで、今なら2800です。
パキスタンって、あまり知られていませんが
伝統的にブリッジ強いです。このボードは駄目でした。
反対テーブルでは:
N: Masood
S: Zia
E: Levin
W: Solodar
2
オープンは、4枚
と5枚
を表すフラナリー。
ほどなくNorthの4
がコントラクトになりました。
オークション経過から、Eastは「お約束」の切り札、
リード。
米国ブリッジ連盟版「ブリッジ百科事典(Encyclopedia)」には、
“Levin had a virtually automatic trump lead on the auction.”
と書いてあります。
ところが。
AKで
のルーザーを捨てられて、4メイク。
NS側のプラス130になりました。
にしても、チームの逆側に3NTxxという爆裂スコアがあるので
得失点にはあまり関係が無く、13IMPでした。
2000年8月 香港インターシティ大会 第2ラウンド 5番ボード
ディーラーNorth、NSバル
W | N | E | S | |
| P | 2* | DBL | 2 | P | 3 | DBL | P | 3NT | P | P | DBL | ReDBL | P | 4 | P | P | P |
|
2
オープンは、両メジャーで弱いハンド。
Southのダブルは、両方ともテークアウト。
すると。Northの3NTがダブられた!
Northは、パートナーに両方のマイナースーツがある
ことが判っていて、
のストッパーには自信が無い。
そこで「リダブル」、ダウト(doubt)。
Southは、いずれかのマイナーが走らないと判るので
4
に状況改善ビッド。
見ての通り、NS側の3NTは2ダウンは必至。
4
は、メイクするか、ディフェンスに
をラフされても
ワン・ダウンで済むようです。