グランドスラム・フォース 5NT
『切り札のAKQのうち2枚あったらセブンに行け』
「グランドスラム・フォース」には「ジョセフィーヌ(Josephine)」
という名前もあります。
欧州では今でもこの名前が使われることがあるようで、
私は1990年代にパリのブリッジクラブで対戦相手が
「ジョセフィーヌ」と説明したのを聞いたことがあります。
これは発案した米国のエリー・カルバートソン(Ely Culbertson)が、
自身の発刊した「ザ・ブリッジ・ワールド」誌に、助手が書いた原稿を、
夫人のジョセフィーヌ・カルバートソンの署名で掲載したことによります。
さらに名付けに少々難がありまして。グランドスラムを「フォース」は
していないので、“ill-named”などと揶揄されています。
2002年 セクショナル・ペア戦 8番ボード

ディーラーWest、ノンバル

切り札は

。
「5NT」はグランドスラム・フォース。
Southは

AQがあるので7

をビッドします。
ローマン・キーカード・ブラックウッド(Roman Key-Card Blackwood)
が普及するまでは、スラムはコントロール・キュービッドと(ふつうの)
ブラックウッド4NT、さらにグランドスラム・フォース5NTを駆使して
ビッドするものでした。
今では切り札のエース、キング、クイーンが知りたいならRKCBが
使えるので、グランドスラム・フォースは出番の少ないコンベンション
になってしまったようです。


W | E | 1 | 3 | 5NT |
|
切り札は

。
レスポンダーは、

AKQのうち2枚あったら7

をビッドします。
しかしながら「4NT」に続けてビッドする「5NT」はキングアスキング
の意味になります。


切り札は

。
「4NT」はRKCBで、キーカード2枚、切り札クイーン無し。
「5NT」はキング・アスキングで、
(1)キーカードとトランプクイーンの全てが揃った、
(2)グランドスラムを狙っている、
(3)サイドスーツのキング(specific king)をキュービッドせよ、
ということを表します。