Bridge World Standard 2017
米国「The Bridge World」誌が今年から採用するビディング・システム
です。最新のシステム、コンベンション・取り決めはどのようなものか?
過去のBWS1968、1984、1994、2001は、エキスパート(第一人者
達、leading experts)と読者(readers)の投票によって決められていました。
ところが2017版に関しては読者投票はとらず、エキスパートだけに
「あなたの参加する上級者向け競技会ではどのようなシステムや
コンベンション・取り決めが流行っていますか?」
という質問にもとづいてシステムを構築しています。
結果的にBWS2001とBWS2017の大きな違いは、
2001では「2オーバー1(Two-over-one)」は「ほとんど(almost)・ゲーム
フォーシング」で、レスポンダーが同じスーツを3の代でリビッドすると
良い6枚のインビテーションハンドを表す約束だったのが、
2017では「2オーバー1(Two-over-one)」は「完全に(absolute)・ゲーム
フォーシング」になったことです。
では「良い6枚のインビテーションハンド」はどうするかというと、3の代に
ジャンプシフトします。例えば、
W | E | 1 | 3 | |
|
という具合です。
また、記事
サンドイッチ・ポジション(4)にも書きましたが、対戦相手の
1NTオープンに対して「ウルジー(Woolsey)」コンベンションを採用。
DBL = 4枚メジャーと5枚以上のマイナー
2
= メジャー・2スーター
2
= メジャー・1スーター
2
=
とマイナー
2
=
とマイナー
2NT= マイナー・2スーター
3X = ナチュラル
ペナルティダブルを潰して、2スーター(two suiter)を入れたわけです。
これはストロング・1NTオープンに対してペナルティダブルをかける
機会が少ないことと、有効性に疑問があるからでしょう。
1NTオープンのレスポンスにはフォー(four)・スーツ・トランスファー
を使いますが、「2
」はレンジ・アスキングと
スーツのビッドを兼用
しています。これは8〜9点のハンドで3NTインビテーションをするとき
にステイマンでオープナーのハンドをバラしてしまうことを防いでいます。
対戦相手の2スーターに対しては、マイナーオープンの場合とメジャー
オープンの場合でレイズが「逆」になっています。
もっとも大きな違いはビディングシステムではなく、「シグナル」です。
ノートランプ・コントラクトに対して「スミス・シグナル」を68対32で採用。
アティテュード・シグナルはアップサイドダウン、すなわちリバースシグ
ナルを54:46で採用。
カウント・シグナルもアップサイドダウンを63対37で採用。
切り札で出すシグナルは、カウント(トランプ・エコー)ではなく、スーツ
プリファランス・シグナルを64:10で採用。
システムの詳細は →
BWS Complete System 2017 ご参照ください。
英文だとすごく難しい感じがしますが。
コンベンションカード →
BWS2017_JCBLCC にまとめると、そうでもないようです。