ディフェンスのハンドです。
2016年 世界選手権予選 第14ラウンド 22番ボード(ディールを回転)
ディーラSouth、NSバル
W | N | E | S | |
| | | 1* | 2* | 4* | P | 4 | P | 4NT | P | 5 | P | 5 | All | Pass | | | |
|
1
= プレシジョン、16点以上
2
=
とメジャーのツー(two)スーター
4
= 長い
を表すトランスファー
4NT =
RKCB
5
= 1430 レスポンス
Southの5
に対して、Westはトップ
をリード。
パートナー(East)は奇数枚を表す「
2」をフォロー。
の分かれは5431で、ディクレアラーがシングルトンです。
Westから見て、ディクレアラーの手元のワン(one)キーカードは
A。
ストロング・1
オープンしたので点数的に「
AKQ」と「
KQ」は確実。
Jや
Jがある可能性も高いです。
ディクレアラーのウィナーは11個以上。
ディフェンス側のウィナーは
Aと
A。
Westは第2トリックにどうするか?
どうしましょうか。。。
全体のディールは以下の通り。
Southの5
、オープニングリードはトップ
。
Westは、
Aを取ってはいけない。
Aを取ると、続けて
を出すと狩り集めて
を走られ、
を出すとラフが
11個目になり、
を出すとダミーで切ってトランプを狩り集められます。
Westはシングルトン
にシフトするか、トップ
を続けます。
(イ)
シフトしたとき。
ディクレアラーは
を続けるしかない。これをWestが切り、上切りして
ダミーに張り付きます。
(ロ)トップ
を続けたとき。
ディクレアラーはラフしますが、切り札の
が無くなるので、
を取るしか
ない。2巡目をWestがラフして、10トリック止まりです。
いずれもディクレアラーの手元の
が1枚であることを想定するところが
ディフェンスの肝要です。
ではディクレアラーの
が「ジャック・シングルトン」のときには?
(イ)のディフェンスはメイクされます。
→ラフ→オーバーラフとなって、
JでWestの
を狩られるからです。
従って。
(ロ)
を続けてラフさせるのが正しいディフェンスということになります。
ディールを180度回転させると以下のような眺めに。
Eastの側からは、
を続けてダミーに切らせるディフェンスは容易に
見つかります。トランスファービッドを使われるとディフェンスが難しく
なるようです。
ディフェンスの分析は連盟会報で「ディフェンス・プロプレム」を連載さ
れている今倉正史先生に助言いただきました。
ヴロツワフではお世話になりました。どうもありがとうございます。