この記事は
サンドイッチ・ポジション(前半) サンドイッチ・ポジション(後半) の続きです。
サンドイッチ(Sandwich)・ポジション
左手がオープンして、パートナーがパス、右手がレスポンスした、
4番目の位置です。
例えば。
W | N | E | S | |
1 | P | 1 | ? | | | |
|
Southの位置は、左手がオープナー、右手がレスポンダー。
左手と右手に、はさまれています。
だから「サンドイッチ」と。
ではNorthの位置はと言いますと、まだオープナーしかビッドしていない
ので、はさまれていません。この位置はダイレクト・ポジションです。
また、比較的新しいブリッジ用語ですが、ここでのNorthのように、
右手のオープニングビッドの直後で「パス」する人を「ラーカー(lurker)」
と言います。隠れて待つ人、潜伏する人、というような意味です。
(最近のネット世界の隠語では、「ROM専」の人。Read Only Member、
すなわち読むだけで書き込みはしない人を指すようです。)
このサンドイッチ・ポジションでは:
ダブル = テークアウト
1NT = (15)16〜18
2NT = アンユージュアル、
と
の5-5
2
=
のオーバーコール
2
=
のオーバーコール
が「普通」です。
ディールの例を挙げます。
サンドイッチ・ポジションの1NTオーバーコール
2011年 世界選手権(バミューダボウル)準々決勝
ディーラNorth、EWバル(2番ボードを回転)
イタリア 対 オランダ
N:Muller
E:Madala
S:de Wijs
W:Bocchi
4
4メイク
N:Lauria
E:Brink
S:Versace
W:Drijver
4
2ダウン
米国1 対 米国2
N:Levin
E:Lall
S:Weinstein
W:Grue
4
1ダウン
N:Bathurst
E:Kamil
S:Zagorin
W:Feisher
4
5メイク
4
のプレーは様々な展開を見せたようです。
デ・ヴィスは
Qのリードを取り、
7を流して勝ち。続けて
。
ボッチが直ぐに
Aをあがったので簡単に4メイク。
ベルサーチは
Jのリードを手元で勝ち、
をリード。ドライバーは
Aを取って、スモール
を続けてダミーが勝ち。Westが「1NT」
ではなく「ダブル」だったので、ディクレアラーは
3-2の分かれを
想定して、
Aで手元に戻り、スモール
を出してダミーのキング
で勝ち。続けてダミーからスモール
と出した。Westは
AQを取り、
を攻めて2ダウン。
ワインスタインは
リードを取り、
7を流して勝ち。続けてスモール
でダミーが勝ち。ここでダミーからトップ
。Westは
Aを取り、
AQ
と続けたので、ディクレアラーはウィナーが1個不足してワンダウン。
ザゴリンは
A、続けてスモール
のリードを受けた。手元で勝ち、
を
出すと、エースが飛び出したので、のちに
のスクイズで5メイクでした。
サンドイッチ・ポジション(2)へ続きます。