この記事は
サンドイッチ・ポジション(前半) サンドイッチ・ポジション(後半) の続きです。
サンドイッチ(Sandwich)・ポジション
左手がオープンして、パートナーがパス、右手がレスポンスした、
4番目の位置です。
例えば。
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](d19.png) | P | 1![](s19.png) | ? | | | |
|
Southの位置は、左手がオープナー、右手がレスポンダー。
左手と右手に、はさまれています。
だから「サンドイッチ」と。
ではNorthの位置はと言いますと、まだオープナーしかビッドしていない
ので、はさまれていません。この位置はダイレクト・ポジションです。
また、比較的新しいブリッジ用語ですが、ここでのNorthのように、
右手のオープニングビッドの直後で「パス」する人を「ラーカー(lurker)」
と言います。隠れて待つ人、潜伏する人、というような意味です。
(最近のネット世界の隠語では、「ROM専」の人。Read Only Member、
すなわち読むだけで書き込みはしない人を指すようです。)
このサンドイッチ・ポジションでは:
ダブル = テークアウト
1NT = (15)16〜18
2NT = アンユージュアル、
![H](h17.png)
と
![C](c17.png)
の5-5
2
![D](d17.png)
=
![D](d17.png)
のオーバーコール
2
![S](s17.png)
=
![S](s17.png)
のオーバーコール
が「普通」です。
ディールの例を挙げます。
サンドイッチ・ポジションの1NTオーバーコール
2011年 世界選手権(バミューダボウル)準々決勝
![](s.png)
ディーラNorth、EWバル(2番ボードを回転)
イタリア 対 オランダ
![](s.png)
N:Muller
E:Madala
S:de Wijs
W:Bocchi
4
![H](h17.png)
4メイク
![](s.png)
N:Lauria
E:Brink
S:Versace
W:Drijver
4
![H](h17.png)
2ダウン
米国1 対 米国2
![](s.png)
N:Levin
E:Lall
S:Weinstein
W:Grue
4
![H](h17.png)
1ダウン
![](s.png)
N:Bathurst
E:Kamil
S:Zagorin
W:Feisher
4
![H](h17.png)
5メイク
4
![H](h17.png)
のプレーは様々な展開を見せたようです。
デ・ヴィスは
![S](s17.png)
Qのリードを取り、
![H](h17.png)
7を流して勝ち。続けて
![C](c17.png)
。
ボッチが直ぐに
![C](c17.png)
Aをあがったので簡単に4メイク。
ベルサーチは
![D](d17.png)
Jのリードを手元で勝ち、
![C](c17.png)
をリード。ドライバーは
![C](c17.png)
Aを取って、スモール
![D](d17.png)
を続けてダミーが勝ち。Westが「1NT」
ではなく「ダブル」だったので、ディクレアラーは
![H](h17.png)
3-2の分かれを
想定して、
![S](s17.png)
Aで手元に戻り、スモール
![H](h17.png)
を出してダミーのキング
で勝ち。続けてダミーからスモール
![H](h17.png)
と出した。Westは
![H](h17.png)
AQを取り、
![S](s17.png)
を攻めて2ダウン。
ワインスタインは
![S](s17.png)
リードを取り、
![H](h17.png)
7を流して勝ち。続けてスモール
![H](h17.png)
でダミーが勝ち。ここでダミーからトップ
![C](c17.png)
。Westは
![C](c17.png)
Aを取り、
![H](h17.png)
AQ
と続けたので、ディクレアラーはウィナーが1個不足してワンダウン。
ザゴリンは
![H](h17.png)
A、続けてスモール
![H](h17.png)
のリードを受けた。手元で勝ち、
![C](c17.png)
を
出すと、エースが飛び出したので、のちに
![S](s17.png)
![D](d17.png)
のスクイズで5メイクでした。
サンドイッチ・ポジション(2)へ続きます。