サンドイッチ(Sandwich)・ポジション。
左手がオープンして、パートナーがパス、右手がレスポンスした、
4番目の位置。
例えば、
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](d19.png) | P | 1![](s19.png) | ? | | | |
|
このSouthの位置では、
2
![D](d17.png)
=
![D](d17.png)
スーツのオーバーコール
2
![S](s17.png)
=
![S](s17.png)
スーツのオーバーコール
ダブル =
![H](h17.png)
と
![C](c17.png)
のテークアウト、オープンハンドの強さ
2NT =
![H](h17.png)
と
![C](c17.png)
の5-5、アンユージュアル・ノートランプ
とするのが、いま現在の「普通」のようです。
ところがこの「2
![D](d17.png)
」と「2
![S](s17.png)
」をナチュラルではなく、
ツー(two)・スーターに使いたい向きには。
次のコンベンションがあります。
カペレッティ・キュービッド
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](c19.png) | P | 1![](h19.png) | ? | | | |
|
低いレベルのキュービッド = アンビッド・2スーター、
低いレベルのスーツの方が長い
高いレベルのキュービッド = アンビッド・2スーター、
高いレベルのスーツの方が長い
2NT(アンユージュアル) = アンビッド・2スーター、
長さが等しい(5-5)
すなわち、
2
![C](c17.png)
=
![D](d17.png)
と
![S](s17.png)
、
![D](d17.png)
の方が長い(
![S](s17.png)
4、
![D](d17.png)
5)
2
![H](h17.png)
=
![D](d17.png)
と
![S](s17.png)
、
![S](s17.png)
の方が長い(
![S](s17.png)
5、
![D](d17.png)
4)
2NT =
![D](d17.png)
と
![S](s17.png)
、5-5
次のビッド経過では。
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](h19.png) | P | 2![](c19.png) | ? | | | |
|
2
![H](h17.png)
=
![D](d17.png)
と
![S](s17.png)
、
![S](s17.png)
の方が長い(
![S](s17.png)
5、
![D](d17.png)
4)
3
![C](c17.png)
=
![D](d17.png)
と
![S](s17.png)
、
![D](d17.png)
の方が長い(
![S](s17.png)
4、
![D](d17.png)
5)
2NT =
![D](d17.png)
と
![S](s17.png)
、5-5
ジャコビー(Oswald Jacoby)の着想をカペレッティ(Mike Cappelletti)が
採用したそうです。
サンドイッチ・ポジションのキュービッドは、対戦相手のビッドが
One-over-oneのときにはナチュラルの約束で構いません。
ところが Two-over-oneのビッド展開のときには、ナチュラルにするのは
頻度が低く、危険度が高いです。
カペレッティ・キュービッドのようなコンベンションが役に立つと思われます。
Two-over-oneへの介入について参考ハンドを記事にしておきました。
リンク →
敵の「2オーバー1」への介入
サンドイッチ・ノートランプ
このコンベンションは、サンドイッチ・ポジションの1NTオーバーコールを
「アンユージュアル」に使うものです。流行したのは1990年代頃でしょうか。
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](d19.png) | P | 1![](s19.png) | ? | | | |
|
1NT =
![C](c17.png)
と
![H](h17.png)
の2スーター
これは、もともとパスト(passed)・ハンドだと、
![](s.png)
W | N | E | S | |
| | | P | 1![](d19.png) | P | 1![](s19.png) | ? | | | |
|
1NT =
![C](c17.png)
と
![H](h17.png)
の2スーター(5-5)
スタンダードでもアンユージュアル・1NTであるところを、
アンパスト(unpassed)・ハンドでも使うものです。
また、
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](d19.png) | P | 1![](s19.png) | ? | | | |
|
1NT = 4枚
![H](h17.png)
と5枚
![C](c17.png)
にする取り決め方もあります。
こうなると、「ラプター(Raptor)」と言われるコンベンションに近いです。
ラプターの別名は「ポーリッシュ1NT・オーバーコール」。
ヨーロッパでは一般的になったビディングシステムの「ポーリッシュ・クラブ」
の一部です。
「1NTオーバーコール」を、4枚メジャーと5枚以上のマイナーの2スーター
に使います。
例えば、
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](h19.png) | 1NT | |
|
1NT = 4枚
![S](s17.png)
と
5枚以上のマイナー
という具合です。
ふつうの1NTオーバーコールをする、15〜18HCP位のバランスハンド
は「パス」するかテークアウト「ダブル」をかけるかを選びます。ビッド経過
によってはいったんパスして、のちにダブルをかけることもあります。
「4枚メジャーと5枚マイナー」という組み合わせは、強いバランスハンド
よりも頻度が高いので、手数(てかず)で有利という考え方でしょう。
この「手数で有利」という考え方は、DONT(ドント)の愛好者はよくご存じ
と思います。
この「4枚メジャーと5枚マイナー」という組み合わせが注目を集めたのは
1980年代のようです。
「ウルジー(Woolsey)」でも採用されています。
これは1NTオープンに対抗するディフェンシブ・ビッドのコンベンションです。
DBL = 4枚メジャーと5枚以上のマイナー
(こののち2
![C](c17.png)
はマイナーアスキング、2
![D](d17.png)
はメジャーアスキング)
2
![C](c17.png)
= メジャー・2スーター
(こののち2
![D](d17.png)
は良い方のメジャーを尋ねる)
2
![D](d17.png)
= メジャー・1スーター
2
![H](h17.png)
=
![H](h17.png)
とマイナー
2
![S](s17.png)
=
![S](s17.png)
とマイナー
2NT= マイナー・2スーター
3X = ナチュラル
米国のブリッジ界に於いては、少なくとも上級者の間では「ウルジー」の
人気は「カペレッティ」を上回ったようです。そのため米国「ザ・ブリッジ
ワールド」誌の Bridge World Standard 2017 にも採用されます。
話を戻して「ラプター」ですが。
通常の取り決めではメジャーのオープンに対してしか使いませんが、
マイナーのオープンに対しても使用可能です。
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](d19.png) | 1NT | |
|
1NT = 4枚メジャーと
5枚以上の
![C](c17.png)
のように。
はたまた最近流行の「1
![C](c17.png)
=2枚以上」に対しては、
![](s.png)
W | N | E | S | |
1![](c19.png) | 1NT | |
|
1NT = 4枚メジャーと
いずれかの5枚マイナー
とします。
プレシジョン1
![D](d17.png)
・オープンのように、
![D](d17.png)
の枚数が2枚(以内)のシステムに
対しても同様に使えます。
ウェブサイト Bridge Winnerにも投稿がありましたので紹介しておきます。
リンク →
Bridge Winners投稿 RAPTOR