トランプエコー(echo)。
切り札の枚数を教えるカウントシグナル。
現代では骨董品に近いかも。
(イ)切り札の奇数枚(3枚目)をパートナーに教えたいとき、
または、
(ロ)ラフできることをパートナーに伝えたいとき、
切り札でHi-Loを出します。
「93」 最初は「3」、次に「9」。
「963」 最初は「6」、次に「3」。
「9753」 最初は「3」、次から「7」、その次は「5」。
オープニングリードに切り札を出すときも同じ出し方をします。
ちなみに「J102」から切り札をオープニングリードに出すときには、
パートナーのクイーンシングルトンとの衝突を避ける為に「2」を出します。
切り札が3枚あるときにはいつでもHi-Loを出す人もいますが、ビッド
経過からディクレアラーの切り札の枚数が判っていることも多いです。
また、切り札の枚数を教えるよりも、シフトするスーツを教えることが
重要であることの方が多いです。
今では切り札のHi-Loはスーツプリファランス・シグナルに使う方が
主流になってしまい、トランプエコー本来の使われ方はほとんど見なく
なってしまいました。
![](s.png)
Southの1
![S](s17.png)
オープンをNorthがレイズして、コントラクトは4
![S](s17.png)
に。
シングルトン
![C](c17.png)
リードをEastはエースで勝ち、
![D](d17.png)
スーツプリファランスの
![C](c17.png)
6をリターン。
このときWestは「
![S](s17.png)
6」でラフ。続けて
![D](d17.png)
をリードします。
ディクレアラーは
![D](d17.png)
Aを勝ち、
![S](s17.png)
に着手。
Eastが
![S](s17.png)
Aを取って、ここで?
パートナーに
![C](c17.png)
を切らせるか、
![D](d17.png)
Kを確保するか。
Westは
![S](s17.png)
を「6→3」と出しました。
これがトランプエコー。3枚目の切り札の所在を伝えます。
切り札がもう1枚残っているなら、Eastは
![C](c17.png)
を出す。
仮にディクレアラーが以下のハンドときには、
![S](s17.png)
KQxxxxx
![H](h17.png)
AK
![D](d17.png)
Ax
![C](c17.png)
xxx
Westには切り札が残っていません。
![D](d17.png)
Kを確保します。
![](s.png)
Eastの1
![D](d17.png)
オープンののち、Southの4
![S](s17.png)
になります。
Westはシングルトン
![D](d17.png)
をリード。
Eastはエースで勝って、高い
![D](d17.png)
をリターン。
![H](h17.png)
を示唆するスーツプリファランス・リードです。
Westは
![D](d17.png)
を「
![S](s17.png)
8」でラフして、
![H](h17.png)
をリード。
ダミーのエースが勝ち、
![S](s17.png)
が引かれます。
Eastはすかさずエースを上がり、パートナーの「
![S](s17.png)
2」を確認。
「
![S](s17.png)
8→2」のエコーで、3枚目の
![S](s17.png)
の所在がわかります。
ダミーに
![S](s17.png)
9が見えるので、3枚目の
![S](s17.png)
は「9」よりも高いはず。
従ってEastは
![H](h17.png)
Kを取ろうとせずに、3巡目の
![D](d17.png)
を廻します。
Westが「
![S](s17.png)
10」でラフしてワンダウン。
おまけで
![H](h17.png)
Kが取れればツーダウンです。
ディールは清水教室「ディフェンスコース」から引用しました。
型にはまると効き目は抜群。
一応は知っていなければならないシグナルの約束です。