バーゲン・レイズ
米国のマーティ・バーゲン(Bergen)は1982年から米国ブリッジ連盟
(ACBL)会報に掲載した記事に、その他諸々のコンベンションを盛り込み、
1985年に“Better bidding with Bergen”上下2巻を上梓しました。
当時最先端のコンベンションの本です。
「バーゲンレイズ」は以下の組み合わせです。
W | E | 1 | ? | |
|
2
= 3枚サポート、6〜9
3
= 4枚サポート、6〜9
3
= 4枚サポート、10〜11(リミットレイズ)
3
= 4枚サポート、0〜5(プリエンプティブレイズ)
バーゲンレイズは、そののちに流行する各種メジャーレイズの嚆矢です。
1988年夏にロサンゼルス・マンハッタンビーチでユースキャンプが開催
されました。主催は アルベルト・カルボ(Calvo)、元駐日パナマ大使、
元WBF理事。参加者は私も含め日本から3名、5ヶ国で合計11名。
米国「ブリッジ・トゥデイ」誌 1988年11-12月号でアルフレッド・シャン
インワルド(Sheinwold)が記事にしています。講師のビリー・アイゼン
バーグ(Eisenberg)とアラン・ソンターク(Sontag)も、かなり複雑な
コンベンショナル・メジャーレイズを使っていました。
バーゲンレイズでは、4枚サポートがあれば、ひどい6点でも「3
」と
レイズするのですが。いつでも3の代ではさすがに調子が悪いので、
6〜9点から「8〜10点」に変わって行きました。
今で言う「Mixed レイズ」です。
1980年代には「Mixedレイズ」という言葉も生まれていませんでした。
記事
ミックスド・レイズを参照して下さい。
1995年頃に私が米国ナショナル大会に参加したときは対戦する相手
のほとんどが、
シングルレイズ = 3枚サポート、8〜10点[コンストラクティブ]
3
= MIXEDレイズ
3
= LIMITレイズ
という類いのコンベンションを使っていました。
かく言う私のペアも同じのを使っていたのですが。
ところが2000年頃になると、誰も、本当に誰も使っていませんでした。
流行り廃りが早いです。
現代では、
W | E | 1 | 3* | |
|
これをミックスド・レイズにするのが流行しています。
私がNEC杯で対戦した外国のペアのいくつかもそうしていました。
2014年 日本リーグ
ディーラーWest、NSバル
Kで
の処理がつくので6
はコールド。
Mixedレイズを使っていたら簡単にビッド
できるハンドです。
リバース・バーゲンレイズ
もともとのバーゲンレイズは以下のようです。
W | E | 1 | ? | |
|
2
= 3枚サポート、6〜9
3
= 4枚サポート、6〜9
3
= 4枚サポート、10〜11(リミットレイズ)
3
= 4枚サポート、0〜5(プリエンプティブレイズ)
シングルレイズ「2
」とダブルレイズ「3
」をそのままに、
「3
」と「3
」を逆にしたのが「リバース・バーゲンレイズ」です。
すなわち、
W | E | 1 | ? | |
|
3
= 4枚サポート、10〜11(リミットレイズ)
3
= 4枚サポート、6〜9
ひっくり返す理由は、ゲームトライやスラムトライの便宜の為です。
「リバース・バーゲンレイズ」の方が明らかに優れています。
また多くのペアは3
のビッドも「Mixedレイズ」に切り替わっています。
プリエンプティブ・ダブルレイズ
W | E | 1 | 3* | |
|
このビッドを「プリエンプティブ」に使うのは、頻度が高いからです。
また、ダブルレイズしたくないなら「2
」とシングルレイズしても良い
わけですから、プリエンプティブ・3
ダブルレイズを用意しておいて
損はありません。
2015年4月 CCGゲーム
ディーラーWest、双方バル
3
はプリエンプティブ。
結果的にEWは4
+620。
NS側は5
xだと −500
で済むようです。
2015年 サントリー杯 第1セッション 23番ボード
ディーラーSouth、双方バル
W | N | E | S | |
| | | 1 | P | 3 | 3NT? | P | P | P | |
|
結果的にEastの3NTは
Southのどの
のリード
でもダウンするようです。