メジャースーツのレイズは標準的に次の3つ。
当たり前ですが、ここから話を始めます。
シングルレイズ 3枚(以上)のサポート、6〜9(10)点の強さ。
ゲームインビテーションの強さの無い10点の(価値の)ハンドも含まれます。
ダブルレイズ 4枚(以上)のサポート、ゲームインビテーション(10〜12点)の強さ
トリプルレイズ 非常にアンバランス、6〜9点の強さ。
5枚サポートの5-5、4枚サポートの4-6、6枚サポートの6-4など(足して10枚)
「点数」はメジャースーツがフィットしたときのハンドの「価値」ですから、
ハンドの形(ディストリビューション)や絵札の配置などで判断します。
シングルレイズについて
W | E | 1 | ? | |
|
スタンダードでは「2
」とレイズ。これが嫌なら「パス」するしかありません。
この類いのハンドでは、ブリッジ経験の豊かな人は、ビッドした方が有利
なことが多いと知っています。
フォーシングノートランプを使っているペアは、「1NT」レスポンスののちに、
に戻すビッドが可能です。すなわち、
2枚サポートの6〜9HCPか、3枚サポートの弱いハンド(3〜5HCP)を表します。
ディストリビューションを考慮して6点の価値はあります。
このハンドは米国「ブリッジワールド」誌 2003年3月号から引用しました。
一連の記事に以下のハンドがあります。
W | E | 1 | ? | |
|
「1NT」(フォーシング)をビッドするのが正解。
対戦相手のオークション介入を難しくします。フォーシング・ノートランプ
は11点のバランスハンドのこともありますから、対戦相手が気安くビッド
に入ることをしにくくします。
また、オープナーが強いハンド(例えば5-5メジャーの17点)のときには
ゲームコントラクトに到達することも有り得ます。
良くも悪くもこれが「いまふう」のビッドの手口です。
採用するかどうかは別としても、知っていて下さい。
先のハンドに戻りまして。
W | E | 1 | 1NT* | 3 | ? | |
|
オープナーがジャンプシフトしたら?
「4
」をビッドして、3枚サポートの極めて弱いハンドを表します。
ところがこの手口はいささか「時代遅れ」でして。
W | E | 1 | 2 | |
|
5点でも構わずレイズする方が「いまふう」です。このとき、
1NT = フォーシングNT
「4
」のビッドは3枚サポートを保証するので、リミットレイズのハンドの
強さを表すビッドになります。これは理屈ですので知っていて下さい。
リミットレイズについて
W | E | 1 | 3 | |
|
重めのリミットレイズです。
4枚サポートは想定の範囲。
のダブルトンの価値が、浮いている
Q
と相殺されています。総合すると11点の価値。
Aと
Qを交換すると、
これならゲームフォーシングレイズする人が多いでしょう。
W | E | 1 | ? | |
|
リミットレイズの「3
」に見えます。
次のハンドは、
上のハンドと強さがほぼ同じです。
RKCBで「10枚フィットはクイーン有り」と答えるのと同じ考え方です。
米国「ブリッジワールド」誌 2014年6月号
誌上ビッド対戦
エリック・コキッシュのお勧めビッドです。
5
は、2枚の
クイーン「有り」。
6
は、
クイーンアスキング。
7
は、
ダブルトン。