米国 The Bridge World 誌 2009年12月号からの引用です。
ペア戦。味方はノンバル、対戦相手はバル。
2
はウェイティング、3
は約4点以上。ここで何をビッドするか?
世界チャンピオン多数を含むパネル回答者22名のビッドは、
4
:5名、
4
:6名、
4
:4名、
4
:7名。
解説担当者のダニー・クラインマンは、「手堅い2
オープンではない。
かっては”Ladies’Afternoon Two-Bid”という言葉があったのを思い出す。
もちろん中傷的な意図は全く無く」と書いています。
私はこれを読んで、読者から抗議されて謝罪記事が出るのではとはらはら
しましたが、そのような事はなかったようです。
にしても見事に4つのビッドに分かれました。理由は、
4
:コントロールを下からビッドする、
4
:
Aをキュービッドしてパートナーの
絵札が役立つ事を伝える、
4
:
や
のコントロールは予測可能だからセカンドスーツを紹介する、
4
:目一杯の2
オープンなのでスラムトライしない、
というものでしょう。それぞれに言い分があって興味深いです。
話を元に戻すと、「ブリッジは人間の知力が考え出した最もおもしろく最も知的な
ゲーム」、「ブリッジは紳士と淑女のゲーム」と続いて、「ブリッジはスポーツ」?
世界ブリッジ連合(World Bridge Federation)は1995年に国際オリンピック
委員会(IOC)から国際競技団体として承認を受けました。1998年にスイス
(ローザンヌ)のIOC本部で第1回国際オリンピックコミッティー杯が開催。
2006年トリノ冬季オリンピックの参加を目指して、2002年ソルトレイクシティで
IOCグランプリ杯をデモンストレーション。このとき日本女子代表チームも国際
大会での実績から招待を受けました。
しかしながら、結局は駄目で。この夏のロンドンオリンピックでも野球(男子)と
ソフトボール(女子)が外されたように、冬期オリンピックも参加種目が多くて。
また、肉体的競技とマインドスポーツは異なるカテゴリーに属するという意見は
常にあります。
当時のブリッジ雑誌にも、「素晴らしい!」と賛成する記事と、「ピンと来ない。
米国代表チームは(年齢と体型から)入場行進中に心臓発作を起こすんじゃ
ないか」というような懐疑的な意見もありました。
米国 Bridge Today 誌の共同編集者パメラ・グラノベッターはオリンピック種目
としての参加が認められなかった嘆きを担当コラムに、「スポーツ(sport)でない
なら趣味(hobby)だ!」と書いていました。
この数年の相撲論議と似ています。神事でも武道でも格闘技でもスポーツでも
伝統芸能でもなく、その全てでもある云々…。そもそも相撲は「国技(national
sport)」という言葉の前から存在する云々…。「暮らしの手帖」誌で、財団法人
日本相撲協会の行く末の案を出したところ、株式会社にしてしまうのがいいと
いう意見が読者の賛成多数を集めたそうです。現に歌舞伎は松竹株式会社で
うまく行っている云々、、。斬新?妙案かも?
いまWBFに加盟している各国ブリッジ団体は約120。大は会員14万人強の
米国(ACBL)、小は会員10人のボスニアヘルツェゴビナ、休眠状態の
ウズベキスタンは登録0人。会員1千人以上は38、そのうち1万人以上は13。
7千人を超えるJCBLは大きい方です。元会長は事務局長(当時)に、ブリッジ
は誰でもやるものでは無いようだ、会員は少しずつ増えればいいんじゃないか、
と言ったそうで。
結局、コントラクトブリッジは「マインドスポーツ」で落ち着いて、2008年のチーム
オリンピアード(世界選手権)は第1回ワールドマインドスポーツゲームズ(World
Mind Sports Games)の開催種目のひとつとして国際マインドスポーツ協会
(International Mind Sports Association)主催のもと、北京で開催されました。
このIMSAという組織、本拠地はスイス(ローザンヌ)のWBF本部と被っています。
今年(2012年)の世界選手権の開催地はずっと未定でしたが、ついに1月も末に
なって英国ウェールズ首都カーディフ(8月7/8〜20)か、仏国ストラスブルグ
(8月9〜23日)が候補と発表され、2月15日に正式決定とか。
IMSAは何をするのもWBF頼みなのですが大丈夫かな?
脱線しましたが、もとはサマセット・モームの話でした、、
[記事
ボトルボトムへ続きます]