「ブリッジとは、これまでに人間の知力が考え出した最もおもしろく、
　　最も知的なゲームである」とはサマセット・モームの言だそうで。
　　そんなにブリッジが好きだったのかというと、実は１９４０〜６０年代の
　　「ミスター・ブリッジ」チャールズ・ゴーレンの友人でブリッジ仲間だった
　　そうです。
　　［米国スポーツイラストレイテッド誌１９５７年９月１６月号］

　　でも原文はちょっと違っていて、”Ｂｒｉｄｇｅ ｉｓ ｔｈｅ ｍｏｓｔ ｅｎｔｅｒｔａｉｎｉｎｇ ａｎｄ
　　ｉｎｔｅｌｌｉｇｅｎｔ ｃａｒｄ ｇａｍｅ ｔｈｅ ｗｉｔ ｏｆ ｍａｎ ｈａｓ ｓｏ ｆａｒ ｄｅｖｉｓｅｄ” です。
　　「カードゲーム」とあるのがミソで。
　　「人間の知力が考え出した最もおもしろく、最も知的な『ゲーム』である」
　　とは断定し過ぎでしょう。

　　サマセット・モームと言われても、「月と六ペンス」しか知らないし。最近なら、

　　「ブリッジは何歳からでも始められるゲームだ。若い時からでも一生楽しめる。」
　　ビル・ゲイツ
　　”Ｉｔ’ｓ ａ ｇａｍｅ ｙｏｕ ｃａｎ ｐｌａｙ ａｔ ａｎｙ ａｇｅ．Ｉｆ ｙｏｕ ｔａｋｅ ｉｔ ｕｐ ｙｏｕｎｇ，ｙｏｕ
　　ｈａｖｅ ｆｕｎ ｄｏｉｎｇ ｉｔ ｔｈｅ ｒｅｓｔ ｏｆ ｙｏｕｒ ｌｉｆｅ．Ａ ｌｏｔ ｏｆ ｇａｍｅｓ ｄｏｎ’ｔ ｈａｖｅ
　　ｔｈａｔ ｄｅｐｔｈ．Ｔｈｉｓ ｏｎｅ ｄｏｅｓ．”
　　の方が印象が強いかも。

　　「ブリッジの上手な囚人仲間３人が１日24時間付き合ってくれるなら監獄に
　　入れられても構わない。ブリッジはそれほどセンセーショナルなゲームだ。」
　　ウォーレン・バフェット
　　”Ｂｒｉｄｇｅ ｉｓ ｓｕｃｈ ａ ｓｅｎｓａｔｉｏｎａｌ ｇａｍｅ ｔｈａｔ Ｉ ｗｏｕｄｎ’ｔ ｍｉｎｄ ｂｅｉｎｇ ｉｎ
　　ｊａｉｌ ｉｆ Ｉ ｈａｄ ｔｈｒｅｅ ｃｅｌｌｍａｔｅｓ ｗｈｏ ｗｅｒｅ ｄｅｃｅｎｔ ｐｌａｙｅｒｓ ａｎｄ ｗｈｏ ｗｅｒｅ
　　ｗｉｌｌｉｎｇ ｔｏ ｋｅｅｐ ｔｈｅ ｇａｍｅ ｇｏｉｎｇ ２４ ｈｏｕｒｓ ａ ｄａｙ．”

　　「ヨーロッパチーム」対「北アメリカチーム」、バフェット杯の主催者でもあります。
　　１９３０年代に新聞の一面を飾った大陸間ブリッジ対抗試合の焼き直しで。
　　スケートで「四大陸フィギュア」をやっていますけど、似たようなものです。
　　ゴルフ好きなら「ライダーカップ（Ｒｙｄｅｒ Ｃｕｐ）」と同じ感じ。
　　世界的な投資家だけに多くの名言を残しています。
　　「ルールＮｏ．１ 絶対に損をするな。ルールＮｏ．２ 絶対にルールNo.１を忘れるな。」
　　”Ｒｕｌｅ Ｎｏ．１： Ｎｅｖｅｒ ｌｏｓｅ ｍｏｎｅｙ．Ｒｕｌｅ Ｎｏ．２： Ｎｅｖｅｒ ｆｏｒｇｅｔ ｒｕｌｅ Ｎｏ．１．”

　　そういえばブリッジは「紳士と淑女のゲーム」などとも言われたようですが、
　　そのような記述はこの数十年の英米ブリッジ本では見かけたことがありません。
　　今どき、そのような言い方なんてするのかな？ してもいいのかな？

　　”Ｌａｄｉｅｓ ａｎｄ Ｇｅｎｔｌｅｍｅｎ”　「（ご来場の）みなさま」。
　　昔々なら「とざいとーざい（とうざい とうざい、東西東西。最近は聞かないな）」とか。
　　ひと前でだだをこねる子供に「紳士らしくふるまえ（ｂｅｈａｖｅ ｌｉｋｅ ａ ｇｅｎｔｌｅｍａｎ）」
　　と父親が諭すとか。この位のもんじゃないかと思います。

　　「ブリッジテーブルには男も女もいない。いるのはブリッジプレーヤーだけだ。」
　　とは英国の伝説的名女性プレーヤー、リクシー・マーカス（１９１０−９２）の言です。

　　米国 Ｔｈｅ Ｂｒｉｄｇｅ Ｗｏｒｌｄ 誌 ２０１０年１０号の論説に
　　”Ｂｒｉｄｇｅ ａｄｍｉｎｉｓｔｒａｔｏｒｓ ｈｏｐｅ ｔｈａｔ ｐｌａｙｅｒｓ ｗｉｌｌ ａｃｔ ｉｎ ｌａｄｙｌｉｋｅ ａｎｄ
　　ｇｅｎｔｌｅｍａｎｌｙ ｆａｓｈｉｏｎ，ｂｕｔ ｔｈｅｙ ｄｏｎ’ｔ ａｌｗａｙｓ ｅｎｃｏｕｒａｇｅ ｍａｔｃｈｉｎｇ
　　ｂｅｈａｖｉｏｒｓ ｉｎ ｔｈｅｉｒ ｌａｗｓ．”
　　というくだりがありました。
　　この話はもとはと言えば、１９８３年世界選手権準々決勝。
　　パキスタン対スウェーデン戦で ３ｘをディフェンスしていたパキスタンの
　　ジア（Ｚｉａ Ｍａｈｍｏｏｄ）が、最後の３枚でリボークしてオーバーラフしたので、
　　ダブルメイクの筈がダウンした！
　　ところがディレクターは反則無し！　と裁定した。何故か？
　　リボークを最初に指摘したのが観戦していたスウェーデンチームの監督だった
　　から。
　　世界選手権ですよ。テーブル上の誰かが気付くから、誰が指摘しても同じなのに。
　　規則を知らない監督もお粗末で。柔道やサッカーの国際試合でも監督やコーチ
　　が規則に疎くて、ああなったこうなった等の報道を目にする事もありますね。

　　そろそろハンドの話をしましょう。
　　米国 Ｔｈｅ Ｂｒｉｄｇｅ Ｗｏｒｌｄ 誌 ２００９年１２月号からの引用です。

W オープナー AQJ95 KQJ7 AJ6 A

W E 2 2 2 3 ?

　　ペア戦。味方はノンバル、対戦相手はバル。
　　２はウエイティング、３は約４点以上。ここで何をビッドしますか？
　　［記事スポーツ？へ続きます］