ACBL版Encyclopedia of Bridgeが改訂されたので、以前から気になって
いた「ブロック」という言葉を方々で調べてみました。
ブロック(block / blocked)は、スーツのコミュニケーションに問題がある
状態。アンブロック/アンブロッキング(unblock / unblocking)は、
ブロックを防ぐことを目的とするハイカードのプレイまたはディスカード。
ここまではまぁ普通です。
ブロッキング(blocking)は、スーツをブロックさせることを目的とするプレイ
だと。主には、「オポーネントの」スーツをブロックさせることを意図するよう
です。
昨年の10月に世界選手権ビューグラフを観ていたら、NSはスウェーデン、
EWは日本。(実際のディールからNESWを回転)
![](s.png)
ビッドはSouthから、「1NT!−2
![](s17.png)
*:3
![](c17.png)
−3
![](d17.png)
:3NT−P」
レスポンダーは
![](d17.png)
の長いインビテーションハンドを表しました。
オープニングリードは
![](s17.png)
Q。
おおっ〜と思ったら、
![](s17.png)
Q→9→2 (リバースシグナル = カモン)、
シングルトンキングに取られてしまいました。
![](s17.png)
Aの下が「6432」なので、パートナーの「QJ10」などのときに、
![](s17.png)
がブロックしてしまうのを防ぐディフェンスです。
正義?が勝つとは限らないなぁ。
と思っていたら、明日は我が身でした。先日のペア戦で、私はWest。
(実際のディールからNESWを回転)
![](s.png)
ビッドはSouthから、「1
![](c17.png)
−1
![](h17.png)
:2NT−P」。
第1トリックは
![](s17.png)
K→6→8(カモン)と進みました。
パートナーが
![](s17.png)
Axxxなら
![](s17.png)
2を続けるべき。
「A8xxx」や「J8xxx」のときには
![](s17.png)
Qを出さないとブロックします。
ペア戦でたくさんダウンさせることもあるし、ディクレアラーが「Jxxx」
のときしか問題にならないから、
![](s17.png)
Qを出したところこれが勝ち。
![](s17.png)
10→A、
![](s17.png)
4リターンと進んで実際のSouthのハンドは、
![](s17.png)
Jに取られたのみならず、
![](c17.png)
と
![](h17.png)
を奪われ、
![](d17.png)
でスローインされて、
![](d17.png)
Kまで取られてしまいました。ひどいなぁ〜。
私が今まで見たなかで一番センセーショナルなストッパーは:
(実際のディールからNESWを回転)
![](s.png)
ビッドはSouthから、「2NT−3
![](c17.png)
*:3
![](d17.png)
*−3
![](h17.png)
*:3NT−P」。
特殊ステイマン、3
![](d17.png)
は4枚
![](h17.png)
を否定、3
![](h17.png)
は4枚
![](s17.png)
を表します。
オープニングリードは
![](c17.png)
K。スタンダードの「A」に相当する最強スーツを
表し、絵札アンブロックかカウントシグナルを求める特殊な約束です。
Eastが
![](c17.png)
Jを出したところ、Westは
![](c17.png)
スモールを続けて、
![](c17.png)
9が勝った!
Westとしては以下の配置に備え、
10
AKQ543 J9
8762
パートナーの
![](c17.png)
9を取らせ、
![](h17.png)
Aで戻って、
![](c17.png)
を走る方針でした。
やはりブリッジというゲーム、一筋縄ではいきません。
「ブリッジというゲーム」と言えば、、
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