ACBL版Encyclopedia of Bridgeが改訂されたので、以前から気になって
いた「ブロック」という言葉を方々で調べてみました。
ブロック(block / blocked)は、スーツのコミュニケーションに問題がある
状態。アンブロック/アンブロッキング(unblock / unblocking)は、
ブロックを防ぐことを目的とするハイカードのプレイまたはディスカード。
ここまではまぁ普通です。
ブロッキング(blocking)は、スーツをブロックさせることを目的とするプレイ
だと。主には、「オポーネントの」スーツをブロックさせることを意図するよう
です。
昨年の10月に世界選手権ビューグラフを観ていたら、NSはスウェーデン、
EWは日本。(実際のディールからNESWを回転)

ビッドはSouthから、「1NT!−2

*:3

−3

:3NT−P」
レスポンダーは

の長いインビテーションハンドを表しました。
オープニングリードは

Q。
おおっ〜と思ったら、

Q→9→2 (リバースシグナル = カモン)、
シングルトンキングに取られてしまいました。

Aの下が「6432」なので、パートナーの「QJ10」などのときに、

がブロックしてしまうのを防ぐディフェンスです。
正義?が勝つとは限らないなぁ。
と思っていたら、明日は我が身でした。先日のペア戦で、私はWest。
(実際のディールからNESWを回転)

ビッドはSouthから、「1

−1

:2NT−P」。
第1トリックは

K→6→8(カモン)と進みました。
パートナーが

Axxxなら

2を続けるべき。
「A8xxx」や「J8xxx」のときには

Qを出さないとブロックします。
ペア戦でたくさんダウンさせることもあるし、ディクレアラーが「Jxxx」
のときしか問題にならないから、

Qを出したところこれが勝ち。

10→A、

4リターンと進んで実際のSouthのハンドは、

Jに取られたのみならず、

と

を奪われ、

でスローインされて、

Kまで取られてしまいました。ひどいなぁ〜。
私が今まで見たなかで一番センセーショナルなストッパーは:
(実際のディールからNESWを回転)

ビッドはSouthから、「2NT−3

*:3

*−3

*:3NT−P」。
特殊ステイマン、3

は4枚

を否定、3

は4枚

を表します。
オープニングリードは

K。スタンダードの「A」に相当する最強スーツを
表し、絵札アンブロックかカウントシグナルを求める特殊な約束です。
Eastが

Jを出したところ、Westは

スモールを続けて、

9が勝った!
Westとしては以下の配置に備え、
10
AKQ543 J9
8762
パートナーの

9を取らせ、

Aで戻って、

を走る方針でした。
やはりブリッジというゲーム、一筋縄ではいきません。
「ブリッジというゲーム」と言えば、、
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