ツーウェイ・ニューマイナーフォーシングの長所と短所などについて。
ツーウェイ・ニューマイナーフォーシングの長所と短所については、
「ブリッジワールド」誌の2014年4月号と2015年5月号に詳しく。
(コンベンション関係は、最近では紹介者自らが長所短所について
精査している記事が目につきます。「そういう時代」になったようです)
1.マイナーのサインオフが3の代になってしまう
これは、(イ)2
や2
がジャストメイクしかしなくて(3メイクしない)、
(ロ)対戦相手に2
や2
などのコントラクトがメイクしないか、
見つからない(対戦相手の2
や2
がメイクするときには、
味方の3
や3
が1ダウンしても損はしない)
という条件に於いて不利。
逆に、(ハ)対戦相手がフィットを見つけるビッドを妨害する
この辺りはインバーテッドマイナー・レイズと手口が同じです。
さらに。(ニ)1
オープンの後に
で、1
オープンの後に
でサインオフできます。
私自身の経験では1991年の代表選抜試合で1回だけ
のサイン
オフが出ました。2005年頃までは飽きるほど試合に出ていましたが、
オープナーが1NTをリビッドして、レスポンダーが
か
でサインオフ
する経過になったことは1度もありませんでした。
(そんな珍しい事が起きたら記録に残すのですが。)
2.1
オープンに1
レスポンスが来たときにオープナーは4枚メジャー
をビッドしないで「1NT」をリビッドできる
すなわち1
オープナーが「4=4=2=3、4=3=3=3、3=4=3=3」の形
のときには、1
レスポンスは「バイパス
」の約束で往々にして4枚
メジャーが無いはずなので、「1NT」をリビッドします。
レスポンダーに4枚メジャーがあるときには Two-way NMF 使って
探しにくるわけです。
このオープナーの「1NT」リビッドはアラートが必要なのですが
「みんなで渡れば怖くない」という状態になっているようです。
3.その他の長所については「ブリッジ・トゥディ」誌でキット・ウールジーが
例を挙げています。いくつかを紹介します。
サインオフを逡巡
せずにパスできる。
インビテーションを
しながら2の代で
止まれる。
4.ゲームインビテーションに様々な手段を持つ
良い6枚でのインビテーションと悪い6枚でのインビテーションを
区別できるなどです。
5.ゲームフォーシングに様々な手段を持つ
良い6枚と悪い6枚の区別、メジャーフィットを探した上での3NTの
選択など。
スラムビッド、特にマイナーフィットでのスラムトライはお手の物です。
ハンド例については
リンク →
Two-way NMF 清水教室仕様(2) ご参照ください。
6.対戦相手がリードショーイングをする、またはしない機会は若干
増えます。落ちる3NTを回避できる機会も与えられると。
7.コンベンションとしては簡単で覚えやすい。
このようなところでしょうか。
様々なコンベンションの導入にあたっては本を読んだりや知人の助言に
依ったりするのですが。
先日、ブリッジサイト“Bridge Winners”に以下の投稿を目にしました。
“2-way checkback in a Precision frame(1
= 10〜15,2+
)”
「自分達はプレシジョンを使っています。すなわち1
オープンは16点以上、
1
オープンはミニマム・オープンハンドで、
2枚以上の約束です。
『1
−1
(
) : 1NT−?』
の経過で、1NTリビッドは11〜13点のバランスハンドを表す約束。
ここでレスポンダーがTwo-wayチェックバックを使いたいのですが、
どのようなのが良いでしょうか?」
と投稿すると。
色々な人が意見を寄せて。
リンク →
“2-way checkback in a Precision frame” ああ、こういう時代になったんだな〜と思います。
ツーウェイ・ニューマイナーフォーシングに関連して。
「xyz(イックスワイジー)」
と呼ばれるコンベンションがあります。すなわち、
2
= 2
へのパペット、
2
= ゲームフォーシング。
オープナーが1NTをリビッドした場合だけでなく、
「1
−1
: 1
−?」
「1
−1
: 1
−?」
「1
−1
: 1
−?」
「1
−1
: 1
−?」
この経過でもTwo-way NMFと同じ仕組みを使おうというわけです。
かなりの優れものなのですが。
また機会を改めて紹介します。
待ちきれないという人は、
「ブリッジ・トゥディ」誌1995年11-12月号
「ブリッジ・ワールド」誌2015年5月号
「ACBL会報」2008年11月号、12月号
をご参照ください。