マイケルズキュービッドの「レスポンス」と言いますか、
正確にはマイケルズキュービッドの「アドバンス(advance)」です。
(対戦相手のオープンに対して、味方の側で最初にビッドやダブルで
オークションに介入したプレーヤーをインタービナー(intervenor)、
そのパートナーはアドバンサー(advancer)と呼びます。
オープニングビッドをした側は、オープナーとレスポンダーです。)
マイケルズキュービッドやアンユージュアルノートランプなどの
ツー(two)スーター・オーバーコールは、どの位のハンドの強さで
ビッドするかが問題で。1980年頃には“weak or strong”が一般的。
これに対して“wide-range”が流行り始めたのは2000年頃のようです。
マイケルズキュービッドをするハンドは妥当な線として、
このくらいを想定。
以下の取り決めはJCBL会報などでも紹介されています。
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
3
* =
でのゲームトライ(以上)
3
* =
でのゲームトライ(以上)
3
/3
= プリエンプティブ
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
2NT* = マイナーアスキング、ゲームトライ(以上)の強さ
→ 3
=
と
、弱い
3
=
と
、弱い
3
=
と
、強い(ゲームフォーシング)
3
=
と
、強い(ゲームフォーシング)
3
* = “pass or correct”または“correctable”、
通称「パスコレ」 (
ならパスして
なら直せ)
3
* = メジャー(
)でのゲームトライ(以上)
3
/4
= プリエンプティブ
もう少し複雑な仕組みを紹介します。
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
2
/2
= ナチュラル(最悪2枚、最悪0点)
3
/3
= プリエンプティブ
2
=
スーツ、建設的ではない
3
* =
でのゲームトライ(以上)
3
* =
でのゲームトライ(以上)
2NT = 想定されるハンドに対しての3NTインビテーション
→ 想定ハンドくらいなら3NTにレイズ
弱いハンドはパスをするか、3枚マイナーをビッド
ハンドの形に余裕のある6-5は6枚メジャーをビッド
ハンドの強さに余裕のある5枚
と6枚
は4
ハンドの強さに余裕のある6枚
と5枚
は4
3NT = 3NTでコントラクトしたい、
4
や4
に替えて欲しくない
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
2
= ナチュラル(最悪2枚、最悪0点)
3
/4
= プリエンプティブ
3
* = 「パスコレ」(
ならパスして
なら直せ)
3
* = 「パスコレ」(
ならパスして
なら直せ)
3
=
でのゲームトライ(以上)
→ 弱いハンドは「3
」
想定ハンドは「4
」をビッドして4
へトランスファー
より強いハンドはコントロールキュービッド
2NT* = マイナーでのゲームトライ(以上)
→ 3
=
と
、弱い
3
=
と
、弱い
3
= 非常に強い
、想定ハンド
3
=
と
、想定ハンド
3NT =
と
、想定ハンド
4
=
と
*、強いハンド(トランスファー)
4
=
と
*、強いハンド(トランスファー)
3NT = 3NTでコントラクトしたい
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
3
/4
= ナチュラル/プリエンプティブ
3
*/3
* = 「パスコレ」
2NT* = ゲームトライ(以上)
→ 3
=
と
、弱い
3
=
と
、弱い
3
= 非常に強い
、想定ハンド
3
=
と
、想定ハンド
3NT =
と
、想定ハンド
4
=
と
*、強いハンド
4
=
と
*、強いハンド
3NT = 3NTでコントラクトしたい
以上は米国「ブリッジワールド」誌2011年7月号に於いて、
バリー・ブラーギン(Barry Bragin)が紹介しています。
珍しい名字ですが、ポーランドの東、旧ソ連領のベラルーシに
「ブラーギン」という名前の町があるようです。
メックウェル(Meckwell)のペアは以下の取り決めを使用しています。
例によってロッドウェル(Eric Rodwell)の考案で。
あれこれよく考えつくものだと感心します。
想定は例によって下のハンドくらいでしょう。
キュービッドした人が誰かということと、
バルネラビリティやその他の要素に
よって、2分の1トリック程度の加減は
あるものと思います。
パートナーの「手口」に合わせて下さい。
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
2
/2
= ナチュラル(最悪2枚、最悪0点)
3
/3
= プリエンプティブ
2
〜5
=
スーツ、ナチュラル
2NT* =
でのゲームトライ(以上)
3
* =
でのゲームトライ(以上)
メジャーでのゲームトライは想定ハンドを対象としています。
インタービナーは悪いハンドなら指定されたメジャーに戻り、
微妙なハンドは「隙間のビッド」を利用してゲームに誘います。
East(レスポンダー)からダブルかビッドが入ったときには、
2NTより下は無視。2NT以上のビッドが入ったらシステム
OFFにします。
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
2
/2
/3
/3
= 同上
3
〜5
=
スーツ、ナチュラル
2NT* =
でのゲームトライ(以上)
3
* =
でのゲームトライ(以上)
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
2
= ナチュラル(最悪2枚、最悪0点)
3
/4
= プリエンプティブ
3
* = マイナーの「パスコレ」
3
* =
でのゲームトライ(以上)
2NT* = メジャーフィットの無いゲームトライ(以上)
→ 3
=
と
、弱い
3
=
と
、弱い
3
=
と
、想定ハンド(以上)
3
=
と
、想定ハンド(以上)
アドバンサーが自分の長いマイナースーツでプレーしたい
ときは、
のときにはいきなり「4
」をビッドして、
のとき
にはいったん「3
」をビッドしてパートナーから3
が来て
から「4
」をビッドします。
W | N | E | S | |
1 | 2 | P | ? | | | |
|
3
= ナチュラル
4
= プリエンプティブ
3
* = 「パスコレ」
3
* = メジャーゲームトライ(以上)
2NT* = メジャーフィットの無いゲームトライ(以上)
→ 3
=
と
、弱い
3
=
と
、弱い
3
=
と
、想定ハンド(以上)
3
=
と
、想定ハンド(以上)
East(レスポンダー)からビッドかダブルが入ったときは
システムOFFになります。「ダブル」が入ったときには、
アドバンサーは自分の長いマイナーを「3
」や「3
」
でビッド出来ます。
実際の試合からのハンド例がたくさんあるのですが、もう連休も終わりで。
そのうちに紹介します。