25HCP以上のバランスハンドをどのようにビッドするかは難しい問題で。
コキッシュ(Kokish)リレーは万全ではなくても解決方法のひとつです。
(詳細は記事
コキッシュリレーを見て下さい。)
ところが。
2
オープンに対して、2
をスーパーネガティブ(0〜3点、ノーキング)
に使う約束のときには。
2
のレスポンスが来ると、コキッシュリレーが使えません。
いきおい「3NT」をビッドすることになりますが、これはバランスハンドで
言っているのか、ランニング・9トリックで言っているのか判らない。
レスポンダーに6〜7枚のスーツがあるときには、ノートランプでプレー
するのかスーツコントラクトでプレーするのか判断不能に陥ります。
そこで。
以下のコンベンションは米国ブリッジ連盟会報2008年7月号に於いて
デービット・チュアン(David Chuan)が紹介していたものです。
“KWC(Kokish relay for Weak response to strong two-Club)”
と名付けられています。
かなり簡単なので、使う価値はあると思います。
基本の仕組みは以下のように。
W | E | 2 | 2* | ? |
|
2
= スーパーネガティブ
2
* = 2本立て。
(イ)25点以上のゲームフォーシング・バランスハンド
(ロ)
のストロング・ツーオープン
その他のビッドは普通です。
W | E | 2 | 2* | ? |
|
2NT = 22〜24、バランス
3NT = ランニング・9トリック、非常にアンバランス
3
/3
/3
= ビッドしたスーツでのストロング・ツーオープン
(3NTまたは4の代までフォーシング)
2
の後は以下のように展開させます。
2
= 強いバランスかストロング2
3
* = アスキング
3
= トランスファー、5枚以上の
3
= トランスファー、5枚以上の
3
のアスキングは「ステイマンもどき」です。
2
= 強いバランスかストロング2
3
= アスキング
3
* =
のストロング・ツーオープン
3
= 4枚
、バランスハンド
(4枚
を持つ可能性があるので、レスポンダーは
のフィットを探すには続けて3
をビッドします)
3
= 4枚
、バランスハンド(4枚
無し)
3NT = メジャー無し、バランスハンド
トランスファービッドの後は以下のように。
2
=
かバランス
3
= 5枚
3
= オープナーは「3
」でパスされても構わない
3
=
のストロング・ツーオープン
3NT = 3NTをコントラクトしたい
4
=
がフィットした
4
=
と
のツースーター
4
=
と
のツースーター
2
=
かバランス
3
= 5枚
3
= オープナーは「3
」でパスされても構わない
3NT = 3NTをコントラクトしたい
4
= 4
をコントラクトしたい
4
=
フィット、
コントロールキュービッド
4
=
フィット、
コントロールキュービッド
その他の展開は以下のようで。
2
=
かバランス
2NT = 3
への強制トランスファー。
か
(3
の後に3
をビッド)でのコントラクトに向いたハンド。
(不用意に「2NT」をビッドすると、3NTになったときの「取るサイド」
が逆になってしまうので特殊な意味に使います。)
2
=
かバランス
3NT = 5-5以上のマイナー・2スーター。
か
でのコントラクトに向いたハンド。
点数が0〜3なので、6-5のことが多いです。
以上をまとめますと、以下のとおり。
2NT = マイナー・1スーター
3
= アスキング、ステイマンもどき
3
= トランスファー、5枚以上の
3
= トランスファー、5枚以上の
3NT = マイナー・2スーター
改良の余地もありますが、複雑になるのも事故の元で。
そうそう出て来るコンベンションではありませんから、
「仕組みが簡単」なのが一番。