25HCP以上のバランスハンドをどのようにビッドするかは難しい問題で。
コキッシュ(Kokish)リレーは万全ではなくても解決方法のひとつです。
(詳細は記事
コキッシュリレーを見て下さい。)
ところが。
2
![C](c17.png)
オープンに対して、2
![H](h17.png)
をスーパーネガティブ(0〜3点、ノーキング)
に使う約束のときには。
2
![H](h17.png)
のレスポンスが来ると、コキッシュリレーが使えません。
いきおい「3NT」をビッドすることになりますが、これはバランスハンドで
言っているのか、ランニング・9トリックで言っているのか判らない。
レスポンダーに6〜7枚のスーツがあるときには、ノートランプでプレー
するのかスーツコントラクトでプレーするのか判断不能に陥ります。
そこで。
以下のコンベンションは米国ブリッジ連盟会報2008年7月号に於いて
デービット・チュアン(David Chuan)が紹介していたものです。
“KWC(Kokish relay for Weak response to strong two-Club)”
と名付けられています。
かなり簡単なので、使う価値はあると思います。
基本の仕組みは以下のように。
![](s.png)
W | E | 2![](c19.png) | 2 * | ? |
|
2
![H](h17.png)
= スーパーネガティブ
2
![S](s17.png)
* = 2本立て。
(イ)25点以上のゲームフォーシング・バランスハンド
(ロ)
![S](s17.png)
のストロング・ツーオープン
その他のビッドは普通です。
![](s.png)
W | E | 2![](c19.png) | 2 * | ? |
|
2NT = 22〜24、バランス
3NT = ランニング・9トリック、非常にアンバランス
3
![C](c17.png)
/3
![D](d17.png)
/3
![H](h17.png)
= ビッドしたスーツでのストロング・ツーオープン
(3NTまたは4の代までフォーシング)
2
![S](s17.png)
の後は以下のように展開させます。
![](s.png)
2
![S](s17.png)
= 強いバランスかストロング2
![S](s17.png)
3
![C](c17.png)
* = アスキング
3
![D](d17.png)
= トランスファー、5枚以上の
![H](h17.png)
3
![H](h17.png)
= トランスファー、5枚以上の
![S](s17.png)
3
![C](c17.png)
のアスキングは「ステイマンもどき」です。
![](s.png)
2
![S](s17.png)
= 強いバランスかストロング2
![S](s17.png)
3
![C](c17.png)
= アスキング
3
![D](d17.png)
* =
![S](s17.png)
のストロング・ツーオープン
3
![H](h17.png)
= 4枚
![H](h17.png)
、バランスハンド
(4枚
![S](s17.png)
を持つ可能性があるので、レスポンダーは
![S](s17.png)
のフィットを探すには続けて3
![S](s17.png)
をビッドします)
3
![S](s17.png)
= 4枚
![S](s17.png)
、バランスハンド(4枚
![H](h17.png)
無し)
3NT = メジャー無し、バランスハンド
トランスファービッドの後は以下のように。
![](s.png)
2
![S](s17.png)
=
![S](s17.png)
かバランス
3
![D](d17.png)
= 5枚
![H](h17.png)
3
![H](h17.png)
= オープナーは「3
![H](h17.png)
」でパスされても構わない
3
![S](s17.png)
=
![S](s17.png)
のストロング・ツーオープン
3NT = 3NTをコントラクトしたい
4
![H](h17.png)
=
![H](h17.png)
がフィットした
4
![C](c17.png)
=
![S](s17.png)
と
![C](c17.png)
のツースーター
4
![D](d17.png)
=
![S](s17.png)
と
![D](d17.png)
のツースーター
![](s.png)
2
![S](s17.png)
=
![S](s17.png)
かバランス
3
![H](h17.png)
= 5枚
![S](s17.png)
3
![S](s17.png)
= オープナーは「3
![S](s17.png)
」でパスされても構わない
3NT = 3NTをコントラクトしたい
4
![S](s17.png)
= 4
![S](s17.png)
をコントラクトしたい
4
![C](c17.png)
=
![S](s17.png)
フィット、
![C](c17.png)
コントロールキュービッド
4
![D](d17.png)
=
![S](s17.png)
フィット、
![D](d17.png)
コントロールキュービッド
その他の展開は以下のようで。
![](s.png)
2
![S](s17.png)
=
![S](s17.png)
かバランス
2NT = 3
![C](c17.png)
への強制トランスファー。
![C](c17.png)
か
![D](d17.png)
(3
![C](c17.png)
の後に3
![D](d17.png)
をビッド)でのコントラクトに向いたハンド。
(不用意に「2NT」をビッドすると、3NTになったときの「取るサイド」
が逆になってしまうので特殊な意味に使います。)
![](s.png)
2
![S](s17.png)
=
![S](s17.png)
かバランス
3NT = 5-5以上のマイナー・2スーター。
![C](c17.png)
か
![D](d17.png)
でのコントラクトに向いたハンド。
点数が0〜3なので、6-5のことが多いです。
以上をまとめますと、以下のとおり。
![](s.png)
2NT = マイナー・1スーター
3
![C](c17.png)
= アスキング、ステイマンもどき
3
![D](d17.png)
= トランスファー、5枚以上の
![H](h17.png)
3
![H](h17.png)
= トランスファー、5枚以上の
![S](s17.png)
3NT = マイナー・2スーター
改良の余地もありますが、複雑になるのも事故の元で。
そうそう出て来るコンベンションではありませんから、
「仕組みが簡単」なのが一番。