2
![C](c17.png)
オープンに対するレスポンスで、「コントロールショーイング・ステップ
レスポンス」を紹介したことがあります。これはエースを「2点」、キングを
「1点」として、エースとキングの合計点数を答えるものです。(最近では
「2-1 ポイントカウント(two-one-points)」とも言われるようです。)
この方式にぴったりのハンドがありました。
2015年2月 NEC杯 第3ラウンド 1番ボード
ディーラーNorth、ノンバル
![](s.png)
![](s.png)
2NT = キング3枚
4
![S](s17.png)
= コントロールキュービッド
4NT = RKCB
5
![H](h17.png)
= 2or5、
![H](h17.png)
Q無し
あるテーブルでは上記のようにビッドが進んだそうです。7
![H](h17.png)
ではなく7NT
を選ぶのは、切り札(
![H](h17.png)
)の分かれが著しく悪いときでもノートランプでなら
他のスーツを使って13トリックを取れることがあるからです。実際は14個
のウィナーがあるので軽くセブンメイクでした。
私の対戦相手は1
![H](h17.png)
オープンでしたが、レスポンダーに13点もあるので
トランプ・クィーンを確認すれば、ほどなくセブンに到達します。
このハンドは、以前に
2Cオープン - レスポンス - 追記で紹介したハンド
と瓜二つでして。再掲します。
2011年6月 日本リーグ 第14ラウンド 24番ボード
![](s.png)
私のテーブルではWestが2
![C](c17.png)
オープンしました。
反対テーブルでは以下のビッド経過になりました。
![](s.png)
3
![H](h17.png)
= プリエンプティブ
この瓜二つの22点を1
![H](h17.png)
オープンしたプレーヤーがともに全米選手権
(ひとりは2007年の北米スイスチーム、もうひとりは2010年のライフ
マスターオープンペア)での優勝経験があるのも奇遇です。
コントロールショーイング・ステップレスポンスは以下のようなハンドの
ときに非常に有利です。
2011年12月 日本リーグ 第4ラウンド 17番ボード
ディーラーNorth、ノンバル
![](s.png)
![](s.png)
W | E | 2![](c19.png) | 2![](d19.png) | |
|
2
![D](d17.png)
= 0〜1CTRL
と進みます。
レスポンダーが0〜1コントロールポイント(A=2、K=1)とわかれば、
簡単にスラムを回避できます。
実際のディールはNorth:
![S](s17.png)
K10763
![H](h17.png)
K4
![D](d17.png)
10
![C](c17.png)
109853。
Eastの
![D](d17.png)
8がエントリーになって、ノートランプも
![D](d17.png)
も11トリック。
4
![H](h17.png)
は
![H](h17.png)
で2トリックを負けてダウン。
Northが
![S](s17.png)
とマイナーの2スーターを表す2
![S](s17.png)
オープンをしたり、Eastが
Weak 2
![H](h17.png)
オープンしたりするとオークション経過は複雑になりそうです。
コントロールショーイング・ステップレスポンスは良いことばかりではなく。
2015年1月 日本リーグ 第9ラウンド 26番ボード
ディーラーEast、双方バル
![](s.png)
![](s.png)
W | N | E | S | |
| | P | P | P | 2![](c19.png) | P | 2![](h19.png) | P | 2NT | P | 3NT | P | ? | |
|
2
![H](h17.png)
= 2コントロール、2NT = 22点以上です。
もしパートナーの 2コントロールが
![C](c17.png)
Aのときには、
![](s.png)
4NTまで進むと苦しい。
ところがキング2枚のときには、
![](s.png)
10トリックは確定です。
3NTの後どうするかが全くわかりません。実際は3NT-4NTとプッシュ
して6NTになりましたが、Southを手前にして以下の通り。
![C](c17.png)
リードをジャックで勝ち、
![S](s17.png)
3→Qとフィネス。これが負けたので
![S](s17.png)
Jと
![C](c17.png)
A
をエントリーにして、最初は
![H](h17.png)
3→Q、次は
![H](h17.png)
J→フィネスと進めて。手前の
![H](h17.png)
Kの3枚で6メイクと、事なきを得ました。レスポンダーが
![C](c17.png)
Aの4点だけ
だとコントラクト4NTで沈没していたかもしれません。
完璧なコンベンションがあれば誰でもそれを使うでしょうから。コントロール
ショーイング・レスポンスはオープナーがアンバランスハンドのときに有利
で、バランスハンドのときには苦しいビッド展開になることがあります。
ところでこの
2Cオープン - レスポンスでも紹介しました「コントロール
ショーイング・ステップレスポンス」は、「アストロノーツ(Astronauts)」と
組み合わせるとさらに有利です。これはブリッジチーム「SLAM DUNK」
が15年以上前に導入したコンベンションですが、けっこう難しいので採用
しているペアは多くはないようです。すなわち、
コントロール数が奇数のとき:
キングが1枚のときはキングの有るスーツをLo-Mid-Hi-Trump
で表します。
キングが3枚のときはキングの無いスーツをLo-Mid-Hi-Trump
で表します。
コントロール数が偶数のとき:
Rank-Mixed-Color-Otherで表します。キングが2枚のときには、
Rank(
![S](s17.png)
![H](h17.png)
または
![D](d17.png)
![C](c17.png)
)、Mixed(
![S](s17.png)
![D](d17.png)
または
![H](h17.png)
![C](c17.png)
、「SHAPE」)、
Color(
![S](s17.png)
![C](c17.png)
または
![H](h17.png)
![D](d17.png)
)で位置をステップレスポンスします。
第4ステップの Otherはキングが0枚か4枚を表します。
今年のNEC杯のハンドだと、
![](s.png)
2NT = キング3枚
5
![H](h17.png)
= トランプクィーンアスキング
6
![D](d17.png)
=
![H](h17.png)
Q有り、
![S](s17.png)
Q有り
とビッドするのでしょう。なかなか華麗です。