「低い代のコントラクトをディフェンスする」取り敢えず最終回です。
最後のテーマはオープニングリード。
英国「ブリッジマガジン」誌 2000年7月号から。
第5回 GENERALI WORLD MASTERS 大会
「マスターズ招待ペア」大会です。イタリアの「ゼネラリ保険」は
最近ではヨーロッパ選手権や世界選手権を後援しています。


ディーラーNorth
双方バル
1NT by South
Westのプレーヤーはサビーネ・ゼンケル。
今では押しも押されもされない女子のトッププレーヤーです。
オープニングリードは「

KQJ」からフォースベストの「

2」。
ディクレアラーはダミーから、、、スモールを引きますね。
瞬間的に2ダウンでマイナス200のボトムスコアです。
このディールは大抵のテーブルでSouthの1NTになるようで、
結果的には

Kのリードでも1ダウンはします。
というのはディクレアラーは

をエスタブリッシュさせて

で2トリックが
取れ、

でも4トリックが取れます。ところが

の4枚目と

の4枚目で
手元が圧縮されてしまい、7個目の材料が無くなってしまうからです。
実際の

2のリードにダミーから「

10」を引いて勝ったときには。
ジャストメイクする可能性があります。

10を勝ち、続けて

を4巡廻して手元から

を捨てます。
左手は

を捨てざるを得ません。
ディクレアラーが続けて

Aを取って、

を負けに行くと、今度は右手が

を捨てざるを得ません。
最終的にはディフェンス側が

を攻めるようになってしまうので、
ディクレアラーは

の配置を当てれば7トリック目になります。
まさに紙一重と言ったところでしょうか。