コントラクトブリッジではビッド関係は名前が付いているものが多いです。
ステイマンコンベンションはラピー(George Rapee)の発案ですが、
発表したステイマン(Samuel Stayman)の名前で有名になりました。
「トラスコット(Truscott)2NT」と「ジョルダン(Jordan)2NT」は同じ
コンベンションですが、本家争いはトラスコットに軍配が上がりました。
また、1NTオープンにオーバーコールするカペレッティ(Cappelletti)、
ハミルトン(Hamilton)、ヘルムズ(Helms)は同じコンベンションですが、
現状はカペレッティが優勢なようです。
ところがプレイやディフェンスの方は名前のついていないものが多いです。
例えば、
(ダミー)
Q87
KJ92 A43
1065
左手から「J」をリードして、ディフェンスが4連勝するのは
「サラウンディング(surrounding)・プレイ」または「サラウンディング・
ディフェンス」と呼ばれています。J→Q→Aと進んで、返す刀で
「10をK9が取り囲み」ですね。
以下の配置だと、
(ダミー)
J964
K102 AQ73
85
左手は「10」をリードして、JをQが捕まえ、返す刀で8をKが捕らえて、
最後はダミーの「J6をA7」がフィネスします。このディフェンスは名前が
ついていませんでした。
最近に米国のエリック・ロッドウェル(Eric Rodwell)が「ザ・ロッドウェル・
ファイル」というベタな名前の本を著し、そのなかでこのディフェンスを
ミッドリング(middling)というこれまたベタな名前をつけています。
この本の中で著者は名前の付いていない様々なプレイとディフェンスを
実践譜から紹介すると同時に「名付け」をしています。定義がいささか
曖昧なところも多いのですが、なんせゴルフ界で言えば最盛期の
タイガー・ウッズみたいな人ですから、「この名前にしよう」と言ったら
そのまま通ってしまうだろうと思います。
ディクレアラー側の話になると、、
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