ディフェンス側のトランプリダクションというのは本で見かけることは
あっても、実際の試合で目にすることは滅多にありません。
先の「低い代のコントラクトをディフェンスする(5)」のように、
ディフェンス側の切り札が「QJ10987」のように続いているときには、
切り札を出しまくるディフェンスが良いです。
ところが「KJ9753」のようなときで、しかもディクレアラーの手前に
位置しているときには、ラフによって切り札を減らして行かないと、
切り札でスローイン(throw in)されてしまいます。
2010年 日本リーグ
ディーラーEast、 EWバル

一方のテーブルは平凡な経過で。

4

by N
OL.

10
ディクレアラーは

、

、

で各1個を負けて4メイク。
もう片方のテーブルは熱いことになっていました。

W | N | E | S | |
| | P | 1 | DBL | ReDBL | P* | P | P | | |
|
P* = EWペアの約束で

の長さを保証する
1

xx by S
OL.

Q
Westは「お約束」で

Qをリード。
実はこれが正しく。結果的に

6と

のリードはリダブルメークです。

、

と

Qのリードは1ダウンへの路が開きます。
ディクレアラーは

Aを勝ち、

を負けに行きます。
Westは

Aを取ったときには、

を続けないとメイクされます。
それよりは

Aを2巡目に取る方が自然でしょう。

Aを取ってからは、直ちに

を切らせないとメイクされます。
Eastは

をラフして、

シフト。
結果的に

シフトでもダウンしますが、

の方が抵抗が無いでしょう。
ディクレアラーは

Aを上がらないと2ダウンします。

Aを取って、

で負けに行きます。
Westは

Kを取って、Eastは

をディスカード。
ここで

を切らないとメイクされます。
Eastが

を切って、

10にシフト。
ここまでディクレアラーの3勝4敗。

10→Q→K→Aとダミーに入り、

Qがリードされます。
これをEastが

7で切らないとメイク。
ディクレアラーは

8で上切りして、

で負けに行きます。
ディフェンスは

を出し続け、ディクレアラーは

3でラフ。
最後の2枚は

J9が手出しになり、Eastの

K10が取れて、
1ダウン(EW+200)。
NS側に4

(NS+420)のあるディールですから、
EW側は1

xxメイク(NS+230)されてもへっちゃらですが。
EW側で+200を得点したらボロ儲けです。