パートナーの1NTオープン(15〜17)に対して、8点でインビテーション
するかどうかは頭の痛い問題です。
私が1997年に北米ブリッジ選手権(於アルバカーキ)に参加したときには、
対戦する全ての相手が8HCPは「パス」していました。
それが行く度にじわじわと変わってきて。
2002年(於ワシントン)に行ったときには、全員が8HCPでインビテーション
していました。
実際、8点と言っても色々で。
私は今年4月の競技会でパートナーの1NT(15〜17)に対して、

で「パス」を選び。
パートナーは 「

K85

AJ9

AQ

Q8642」 で。
誘えば必ず「乗る」ハンドで4メイクでした。
そこでコンピュータシミュレーションを。
オープナーは15〜17HCP、レスポンダーは4-3-3-3の8HCPのとき。
ノートランプで何トリック取れるか?
オープナーのハンドは以下の3通りを想定しています。
(1)伝統的
4-3-3-3
4-4-3-2
5-3-3-2(5枚メジャー無し)
(2)やや現代的
4-3-3-3
4-4-3-2
5-3-3-2(5枚メジャー無し)
5-4-2-2(5枚メジャー無し)
(3)現代米国流
4-3-3-3
4-4-3-2
5-3-3-2(5枚メジャーOK)
5-4-2-2(5枚メジャーはOK、5-4メジャーは無し)
それぞれ10000ディールをシミュレートした結果が以下の通りです。
(0、1、13トリックは「無し」でした。)

トリック数 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
オープナー(1) | 1 | 2 | 12 | 90 | 496 | 2276 | 3936 | 2497 | 624 | 63 | 3 |
オープナー(2) | 1 | 4 | 14 | 98 | 511 | 2239 | 3923 | 2465 | 666 | 76 | 3 |
オープナー(3) | 1 | 10 | 18 | 101 | 534 | 2234 | 3805 | 2497 | 711 | 85 | 4 |
ここからどのような結論を導き出すか?
というか。
これはもう個々のハンドの問題ではなく。
作戦というか。
チームまたはペアの戦術や戦略にかかわる問題と思われます。
そういえば。4月の失敗に懲りず。
5月に私はパートナーの1NT(15〜17)に対して、

で「3NT」を選び。
パートナーは 「

A6

Q1094

K8

AJ985」 で、点足らずのオフシェイプ。
スリーダウンは300点でした。
オープニングリーダーは 「

10743

7

QJ93

KQ104」 で。
4-4フィットの4

も最低でワンダウンはするんですけど。
3NTは

Jを外したときの落ち方がひどくて。
この失点パターンもあるかと、しばし呆然としてましたわ。