この記事は
坂の上の雲 の続きです。
メリーマック・クー(Merrimac coup)
「対戦相手の片方のハンドへのエントリーを飛ばすためにハイカードを犠牲にすること」
ブリッジワールド ウェブサイト「オフィシャル ブリッジ ディクショナリー」から
[the sacrifice of a high card to deny an opponent a timely entry.]
「対戦相手のハンド(たいていはダミー)へのエントリーを追い出すことを目的として、
ハイカードを意図的に捨て駒にすること」
ACBL版「エンサイクロペディア・オブ・ブリッジ」から
[The deliberate sacrifice of a high card with the object of knocking
out a vital entry in an opponent’s hand,usually the dummy.]
![](s.png)
3NT by South
Westは
![S](s17.png)
Kのリードののち、
![C](c17.png)
Kにシフト。
![D](d17.png)
Aは3巡目に取ります。
典型的にはダミーにエースダブルトンですが、このディールのように
ディクレアラーの手元がクィーンダブルトンでも成功します。
ディールは Guy Leve著 “Encyclopedia of card play technique”から。
![](s.png)
3NT by South
Westは
![S](s17.png)
5をリード。ディクレアラーが
![D](d17.png)
を負けに来たら勝ち、
![H](h17.png)
Qで攻めます。
ディールは Terence Reese著 “Bridge for Ambitious Players”から。
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4
![S](s17.png)
by South
Westはトップ
![H](h17.png)
をリード。ダミーの
![D](d17.png)
スーツがエスタブリッシュするのは
時間の問題で、ダミーエントリーは
![C](c17.png)
Kです。
ディフェンスが
![C](c17.png)
A、
![C](c17.png)
Qと攻めると、ディクレアラーはダミーで
![C](c17.png)
をラフして
しまいます。Westは
![C](c17.png)
Aを取らずに、
![C](c17.png)
Qをリードします。
ディールは Guy Leve著 “Encyclopedia of card play technique”から。
デシャペル・クー(Deschapelles coup)
「パートナーのハンドへのエントリーを創り出すためにハイカードを犠牲にすること」
ブリッジワールド ウェブサイト「オフィシャル ブリッジ ディクショナリー」から
[the sacrifice of a high card to create an entry to partner’s hand.])
「パートナーのハンドへのエントリーを創り出すためにシークエンスになっていない
高い絵札をリードすること」
ACBL版「エンサイクロペディア・オブ・ブリッジ」から
[The lead of an unsupported high honor to establish an entry to
partner’s hand.]
アレクサンドル・デシャペル (Alexandre Deschapelles)
フランス、1780生〜1847没。ホイストの名プレーヤーによる命名です。
無敵のチェスプレーヤーとして有名な人だったようです。
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3NT by South
ディクレアラーは
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リードを2巡目に取り、
![D](d17.png)
を開発します。Eastは
![D](d17.png)
で
入ったとき、
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Kをリード。パートナーの
![C](c17.png)
Qをエントリーに育てます。
ディールは Guy Leve著 “Encyclopedia of card play technique”から。
シザーズ・クー(Scissors coup)
「対戦相手の特定ハンドがエントリーを得ないことを意図するルーザーオン
ルーザー・プレー」
ブリッジワールド ウェブサイト「オフィシャル ブリッジ ディクショナリー」から
[a loser-on-loser play intended to deny an entry to a particular
opponent.]
「オポーネントのコミュニケーションを断つことを目的とするプレー。多くの場合、
ラフを阻むことを目的とする。過去には「無名のクー」とも呼ばれた。」
ACBL版「エンサイクロペディア・オブ・ブリッジ」から
[A play aimed at cutting the opponents’communications,usually
in order to prevent a ruff(in the past called,less descriptively,
“the coup without a name”.]
「無名のクー」。というより、わざわざ名前をつけるほどのプレーでも無い、
という感じでしょうか。
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4
![H](h17.png)
by South
リードは
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K。ディクレアラーは
![D](d17.png)
Aで勝ち、ここでトランプを出すと、
![C](c17.png)
でEastに入って、
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を切られる。この「Eastに入って」がミソで。
ディクレアラーは
![D](d17.png)
Aを勝ったら、直ぐに
![C](c17.png)
をリード。ディフェンス側の
コミュニケーションを断ちます。
ディールは Guy Leve著 “Encyclopedia of card play technique”から。
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4
![H](h17.png)
by South
Eastはスモール
![D](d17.png)
のリードを取って、シングルトン
![C](c17.png)
にシフト。
ディクレアラーは勝って、
![S](s17.png)
AK、
![S](s17.png)
9→ダミーから
![D](d17.png)
を捨てます。
ディールは Guy Leve著 “Encyclopedia of card play technique”から。
このディールはACBL版「エンサイクロペディア・オブ・ブリッジ」の
ディールと絵札の配置が同じで、スポットカードだけが異なります。
何がオリジナルなのか?
私も自分が何十年も前につくったレッスンハンドを、外国で出版された
ブリッジの本に見つけたことがあります。この世界は狭い、、。