UNUSUAL NOTRUMP。略語はUNT。
中級編です。
(1)右手の1
オープンにどうしますか?
W | N | E | S | |
| | 1 | ? | | | |
|
米国Bridge Today誌 2001年 5/6月号から
成功例
2
= マイケルズ、
&
失敗例
W | N | E | S | |
| | 1 | 1 | P | P | P |
|
マイク・ローレンスの記事から抜粋します。
This was a clear case of the method being inadequate.
My preference for using Michaels on all range of hands would have
done better here.I accept that many excellent players do play the
split-range Michaels bid,but I can’t help but enjoy this hand a little.
つまり 2スーター オーバーコールの強さを split-range(weak or strong)、
「弱いハンドか強いハンド」に限定して、オープン点前後のハンドはスーツでの
オーバーコールから入るという取り決め。上記のようなディールでは失敗すると。
メジャー・2スーターを表すビッドに関しては、wide-rangeで使用するのが、
21世紀に入った頃からの通説のようです。
ではマイナー・2スーターに関してはどうかというと。
(2)ノンバル、チーム戦
米国ブリッジワールド誌 2001年7月号から。
パートナーは
と
の2スーターで、6-5か6-6の、かなり強い(形の良い)
ハンドを表しました。こちらとしては、
でコントラクトするか
でコントラクト
するか。はたまたスラムに行くか。
パネル回答者の選択は: パス = 19、 5
= 9、 6
= 3、 5NT = 1人。
エリック・コキッシュによると、
A popular but far from universal treatment is to reserve two-suited
overcalls for weak or strong hands….
だそうです。
アンユージュアルノートランプ・オーバーコールに関しては、ハンドの強さをどう
取り決めするかは意見が分かれるようです。
(3)ノンバル、チーム戦
米国ブリッジ連盟会報 2007年3月号から。
3
はWeak、プリエンプト。
パネル回答者の選択は: 3NT = 9、 パス = 5、 ダブル = 4人。
3NTは長い
スーツと4枚
を表すアンユージュアル。
IMPチーム戦ですが、3人に2人は競り合うようです。
(4)ノンバル、ペア戦
米国ブリッジ連盟会報 2007年5月号及び 2012年3月号から。
オープナーはスーツの内容から、
より
でオープンしました。
(4-4マイナーでのオープンに関しては記事 →
4-4 マイナー を見て下さい。)
2
はWeak。2
は
スーツ。
「2NT」は3枚
と長い
を表すUNTです。
パネル回答者の選択は: 3
= 13、 パス = 3、 3
= 1、 3NT = 1人
でした。
各種ノートランプ・オーバーコールまとめ(続き)
(D)インタービナー(intervenor)
2NT = UNT、4枚
と長い
2NT = UNT、4枚
と長い
(E)オープナー
2NT = UNT、4枚
と長い
2NT = UNT、長い
。
5枚
のはずは無く、
4枚
なら自分でビッド。
強い3枚
であろうと
(F)レスポンダーのUNT
けっこう難しいです。
ディーラ:North、ノンバル
2NT = UNT、長い
と3枚
2008年12月 日本リーグ
ディーラ:North、EWバル
2NT = UNT、
&
、5-5
Westは本来なら「リダブル」を言うのですが。後に
、その後に
を
ビッドするといずれもフォーシングになるので、3の代で止まることが
難しくなります。最初はパスをして、NS側は
をビッドすると予想され
ますから、次回にUNTで5-5マイナーを表すのが良いと思われます。
NS側が
か
をビッドしたらペナルティダブルをかけるということで。
(5)ノンバル、ペア戦
W | N | E | S | |
P | 1 | 1 | ? | | | |
|
ここで2
をビッドすると、2
まではフォーシングでしょう。どうしますか?
このビッドの問題は米国ブリッジワールド誌 2004年3月号から。
パネル回答者の選択は: 2
= 13、 2
= 10、 ダブル = 7、パス = 1人。
パスするよりは、何かを言った方が良いというのが共通の意見で。
2
レスポンスには
スーツの内容が悪く、ハンドの強さも足りません。
ネガティブダブルは4枚
を表してしまいます。
3枚でのショート
は頻度が4%しか無いので2
レイズしようという意見も。
EW側の
は8枚以上あるでしょうから、2
が廻って来ると思われます。
その場合、
2NT = 4枚
と5枚以上の
3
= 3枚
と6枚
を表すというのがジェフ・ルーベンスの意見で。
なかなか奥深いものがあります。