コンベンションを紹介するのはあまり好きではないのですが。
コンベンションは「簡単且つ有効」を旨として。すぐに覚えられ、
工夫次第で様々なハンドを表現できるのが理想でしょう。
複雑なコンベンションは自分が忘れたり、パートナーが忘れたり、
ふたりとも間違えたり、行き違ったりして、事故を引き起こします。
オープナーが2NTをリビッドしたとき 特別な約束が無いときには以下のようになっています。

W | E | 1 | 1NT | ? |
|
2NT = 17〜18、バランス(インビテーション)
3NT = 19〜20、バランス
ところが以下のようなハンドだと。

「1

- 1NT : 3NT - Pass」 と進んで、

リードはダウンを免れえません。
4

なら何とかなりそうで。
さらにオープナーの側で4

をプレーすれば、

のテナスも保護できます。
そこで。

W | E | 1 | 1NT | ? |
|
2NT = 19点、バランス
3NT = ノートランプ向き、ランニング

、8トリック位
すなわち「2NT」をゲームフォーシング・バランスハンドを表す意味に使います。
強さは良い18点でも20点でも。ビッドする人の判断次第です。
その上で。

W | E | 1 | 1NT | 2NT | ? | |
|
3

=

スーツ
3

=

スーツ(サポート)
3

=

スーツ
3

=

スーツ
Four-suit transfers のような感じです。

W | E | 1 | 1NT | 2NT | 3 * | ? |
|
3

* = 5枚

3

=

フィット、3枚サポート
3NT = ミスフィット
その他 =

フィット、コントロールキュービッド
のように展開させます。
なおオプションとして、

W | E | 1 | 1NT | 2NT | ? | |
|
4

= ガーバー、エースアスキング
4

= トランスファー、6枚

これらも入れれば完璧かと。
「1

- 1NT」 のレスポンスだと

スーツは無いはずなので。

W | E | 1 | 1NT | 2NT | ? | |
|
2NT = ゲームフォーシング・バランスハンド
3

=

&

、両マイナー、ゲームフォーシング
3

=

スーツ
3

=

スーツ(サポート)
3

=

スーツ
のようになります。
ここでの「3

」のビッドは、


と似ています。

が1枚以内、インビテーションのハンドの強さ、5-5マイナー。
エリック コキッシュによると、「1

- 1NT : 2NT」のビッド経過では何らかの
トランスファービッドを使用することが、21世紀に入ってエキスパートの間では
当たり前になっているそうです。
(…since the last BWS polls,it has become nearly universal expert
practice for responder to use a transfer method over this two-no-
trump rebid.…)[米国ブリッジワールド誌2013年8月号]
あまりに便利なので同じ仕組みを
「ジャンプリビッド2NT」 にも使おうと。

W | E | 1 | 1 | 2NT | ? | |
|
2NT = 18〜19、バランス
3

=

スーツ(サポート)
3

=

スーツ(リビッド)
3

=

スーツ
3

=

スーツ
全スーツがトランスファーになっています。
レスポンダーが自分のスーツをリビッドしたときは、


Weakジャンプシフトもどきのハンドのことがあるので、
オープナーは「3

」と受け入れます。
この後の展開は、

Pass = サインオフ
3NT = 5枚

、チョイスオブゲーム(3NT or 4

)
4

= 5枚

と

サポート、スラムトライ
などのように。
レスポンダーがニュースーツを表したときは、

3

= 5枚

&4枚

3

=

フィット
3

=

フィット
3NT = ミスフィット
と判りやすく。
レスポンダーが、オープンスーツをレイズしたときは、


3

は

サポート。
オープナーは

コントラクト不向きは3NT。

コントラクト向きは4

と切札を設定、または
コントロールキュービッドを開始します。
「1

- 1

」や「1

- 1

」の後も同じ要領で。

W | E | 1 | 1 | 2NT | ? | |
|
2NT = 18〜19、バランス
3

=

スーツ(サポート)
3

=

スーツ
3

=

スーツ
3

=

スーツ(リビッド)
全スーツをトランスファーにします。