記事
ネバー ギブアップ に以下のディールを紹介しました。


Southの6NT。絶体絶命。

リードをダミーで勝ち、ダミーの側からスモール

を引いて流します。
左手には

AKの塊は無いはず。仮に

Qを左手に取られても、

さえ来なければ12トリックです。ダミーが勝つので続けて

Kを取り、
先ず

、次に

を走ります。ここまで10連勝。最後の3枚で:



仮にディフェンスが

を捨てたら、

Aでクィーンが落ちることが誰の目
にも明らか。右手が

絵札を捨てると、どよめきが…
[米国ブリッジワールド誌2003年6月号から]
実際に来るとは思いませんでした。
エースキング打ち抜きの6NT。
2013年3月 渡辺杯 第2セッション 19番ボード


ディーラSouth、EWバル
32点なので3NT、4NT、5NT、6NT のいずれもありそうです。
最初に

AKを取られたら11トリック止まり。
それ以外のときには

4個と

4個を取り続けます。
Northからは

4と

Jを捨てて、8連勝。最後の5枚で:



右手が

を捨てたら、Northの

が4連勝して6メイク。
右手が

絵札を捨てたら?
世の中から

と

は無くなって、

と

だけになっています。
ディクレアラーは

を負けに行けば

10が取れて6メイク。
ということは、ディフェンスはオープニングリードに

を出せば、
NS間の

のコミュニケーションが壊れるので、スクイズを免れます。

をリードするか、早くに

AKを取らないと6メイクされてしまうようです。
次のディールはディフェンスがひと工夫。


Southの1NTオープンをNorthは6NTにレイズ。
右手にとっては残念なことに、

リードを示唆する方法はないようです。
何も知らない左手は

10をリード。
ディクレアラーは

AKを取り、

で手元に入って、

Qでダミーの

を捨て
てから、

を走って8連勝。実は

3-3の分かれで6NTは出来ています。
ところが右手は3枚

と4枚目の

を抱え込んで、

Kをディスカード!
最後の5枚で「実際のハンド」は:

x

A

984

− 。
最後の5枚の「イメージ」は以下の通り:



実は

の分かれが4333 なのですが、ディクレアラーは知りません。
右手が4枚

を守って、

AKからキングを捨てたと思うでしょうか?

3-3の分かれを「隠す」ディフェンスです。
右手としては

Kを残しても、エスタブリッシュした

を残しても同じこと。
試す価値はありそうです。
[米国ブリッジワールド誌2011年10月号から]