パペットステイマンを「採用する理由」は記事
2Cオープン - レスポンス や
記事
コキッシュリレー にも書きました。「採用しない理由」も各論あるでしょう。
2
オープナー。自分ひとりで4
がほぼメイクできる、4ルーザーのハンドです。
6ルーザー位。2
オープンでしょうが、自分ひとりで4
が出来るハンドでは
ありません。しかしながら22点のバランスハンドではあります。
従って2
レスポンスに対しては、2
よりも2NTをビッドする方が適当です。
ここに5枚メジャーをアスキングするステイマンを使う理由があります。
[1] パペットステイマン(PUPPET STAY)
W | E | 2NT | 3 | ? |
|
3
= 4枚メジャー有り
3
= 5枚
3
= 5枚
3NT= メジャースーツ無し
[2] 2NT-3
:3
の後の展開
W | E | 2NT | 3 | 3 | ? | |
|
3
= 4枚
(トランスファー目的)
3
= 4枚
(トランスファー目的)
3NT = 4枚のメジャーには興味が無い
4
= 4-4メジャー、スラム向き
4
= 4-4メジャー、ゲーム止まり
4NT = 6NTインビテーション
3
= 4枚メジャー有り
3
= 4枚
3
=
フィット
3NT =
ミスフィット
4
=
フィット、スラム向き、コントロール(キュー)ビッド
4
=
フィット、スラム向き、コントロール(キュー)ビッド
3
= 4枚メジャー有り
3
= 4枚
3NT =
ミスフィット
4
= 5枚
(と4枚
)、
コントラクト向きハンド
4
= 5枚
(と4枚
)、
コントラクト向きハンド
4NT = 6NTインビテーション
(4
/4
に対してオープナーはミスフィットは4NT、
フィットしたらコントロール(キュー)ビッドします)
3
= 4枚メジャー有り
4
= 4-4メジャー、スラム向き
4
=
フィット、RKB (→ 4
=1or4、4
= 0or3、、 )
4
=
フィット、スラム不向き
4
=
フィット、スラム不向き
4NT =
フィット、RKB
[3] 2NT-3
:3
/3
の後の展開
W | E | 2NT | 3 | 3 | ? | |
|
3
= 5枚
3
=
フィット、切り札設定、スラムトライ意思表示
3NT =
ミスフィット、終了
4
= 5枚
(と4枚
)、
コントラクト向きハンド
4
= 5枚
(と4枚
)、
コントラクト向きハンド
(4
/4
に対してオープナーはミスフィットは4NT、
フィットしたらコントロール(キュー)ビッドします)
4
= 終了
4NT = 6NTインビテーション
W | E | 2NT | 3 | 3 | ? | |
|
3
= 5枚
3NT =
ミスフィット、終了
4
= 5枚
(と4枚
)、
コントラクト向きハンド
4
= 5枚
(と4枚
)、
コントラクト向きハンド
4
=
フィット、切り札設定、スラムトライ意思表示
4
= 終了
4NT = 6NTインビテーション
[4] 2NT-3
:3NTの後の展開
W | E | 2NT | 3 | 3NT | ? | |
|
4
= 5枚
(と4枚メジャー)、
コントラクト向きハンド
4
= 5枚
(と4枚メジャー)、
コントラクト向きハンド
4
= 5-5メジャー、スラムインビテーション
4
= 5-5メジャー、スラムフォーシング
4NT = 6NTインビテーション
[5] 5-5メジャーの表し方
5-5メジャー、ゲーム止まり
5-5メジャーのスラムの強さのハンドのときは、3
パペットステイマンから入ります
W | E | 2NT | 3 | ? |
|
3
が来たときは、4
(両メジャーでスラム向き)をビッド
3
が来たときは、3
で切り札(
)を設定
3
が来たときは、3
で切り札(
)を設定
W | E | 2NT | 3 | 3NT | ? | |
|
4
= 5-5メジャー、スラムインビテーション
4
= 5-5メジャー、スラムフォーシング
[6] 6-4メジャーの表し方
6枚メジャーの方を切り札に「決め打ち」します。4枚メジャーのフィットを探しに行くと、
「2NT - 3
:3NT - ?」と進んだときに6枚メジャーを表すことが出来ないからです。
[7]オプション
以下の取り決めは間違えやすいので強くお勧めはしないでおきます。
3
= 4枚メジャー有り
3
= 4枚
4X = 4
または4
4
= 4
への「リトランスファー(Retransfer)」
W | E | 2NT | 3 | 3NT | 4Y | ? |
|
4Y = 4
または4
4NT = ミスフィット
5
=
フィット、RKB (→ 5
=1or4、5
= 0or3、、 )
5
=
フィット、RKB (→ 5
=1or4、5
= 0or3、、 )
パペットステイマンの泣き所は、レスポンダーが5-4メジャーを表せないことです。
この欠点が無いのが以下の2つ。
「ロメックス(ROMEX)ステイマン」
2NT - 3
:3
= 4枚
or メジャー無し
2NT - 3
= 3NTへの強制トランスファー(puppet)
「パペットスイッチ(Puppet Swithes、または Modified Puppet Stayman」
2NT - 3
:3
= メジャー無し
2NT - 3NT = 4
への強制トランスファー(puppet)
いずれもかなり前からあるコンベンションです。
興味のある方は、「ロメックスステイマン」は考案者のジョージ・ローゼンクランツ
が何冊もの本を著しているのでそちらを参照して下さい。「パペットスイッチ」は
米国ブリッジワールド誌2009年5月号に記事があります。ウェブ上でも方々で
紹介されているようです。
私は各々を10年以上使ったことがありますが、派生するビッドシークエンスが
複雑なので一般向きではないと思います。
2011年の世界選手権を優勝したオランダチームの主砲ペア「Brink &Drijver」
でさえも、2NTオープンの後に5枚
と4枚
を表すビッドは持っていません。
世界チャンピオンが無いなら、まぁ無くてもいいかな、とも。
2011年 世界選手権決勝
3
= 5+
4
= maxi、4
4
= Last Train
RKB → 0 or 3
Q? →
Q &
K
レスポンダーはトランスファービッドを使うことで、オープナーに3枚
があるか
どうかを確認しました。もしオープナーの
が2枚なら、
か
が2枚ということ
は無いはずなので、マイナーが2-2で向かい合うことは無いはずです。
(ステイマンに対して「メジャー無し」の答えが来たときには、マイナーが2-2で
向かい合うことは有りえます。)
オランダのブリッジサイト
neapolitan club から引用しました。