いきなりですが。
ディフェンスを。


W | N | E | S | |
| | | 1NT | P | 4 | P | 4 | All | Pass | |
|
ディーラーSouth、NSバル
1NTオープン(15〜17)の後に
テキサストランスファーで4

。
トップ

のリードにパートナーは
明らかなノンカモン。ここで?
今年のチームオリンピアード、もとい、正式にはワールドブリッジゲームズ。
次の連盟会報に載るでしょうが、忘れた頃になるので…。
以下の結果でした。
金メダル 銀メダル 銅メダル
オープン(参加60チーム) スウェーデン ポーランド モナコ
ウィメンズ(参加43チーム) イングランド ロシア ポーランド
シニア(参加34チーム) ハンガリー アメリカ フランス
話題のモナコチーム(記事
8.葉月 世界選手権2012 参照)は
ベスト16とベスト8(準々決勝)で逆転大勝利の見せ場をつくったものの、
準決勝でスウェーデンに敗退しました。
日本チームの成績は以下のとおり。
オープン グループD 15チーム中7位
ウィメンズ グループF 15チーム中7位
シニア グループI 17チーム中7位
シニアは決勝リーグに進んだものの、インドネシアに行く手を阻まれました。
オープンは行けるのではと思っていましたが、グループDは強豪国が多く、
予選通過の4位以内に入るには1試合平均19.4 VPの勝ちが必要でした。
この10年位でしょうか、ヨーロッパ勢の台頭が目立ちます。
来年の世界選手権ではアジア勢APBF加盟各国の健闘を期待したいです。
予選の日本対モナコ戦はBBOで生中継されました。
内容はなかなか渋く、結果は17-13VPで日本の勝ち。
冒頭のディフェンスハンドはそのときのものです。
第9ラウンド 5番ボード(実際のディールを180度回転)

Southの15〜17 NTから、トランスファー経由で4

。リードはトップ

。
片方のテーブルでは第2トリックに

シフト。ほどなく5メイク。
もう片方のテーブルではビッド経過が少し違って、

シフト。ディクレアラーは
安全策から

をフィネスしないで4メイク。
両テーブルとも

Aリードにパートナーはアップサイドダウンの

9を出しました。

シフトは、パートナーが4

のビッドにダブルをかけなかったことが理由では。

シフトは、

9が

を示唆している可能性を考えたのではないかと思われます。
あるBBO解説者は

9がUpside-down(ノンカモン)と同時に

を示唆する
のではないかと。ほんまかいな。
4枚

しかないのにスーツプリファランス・インプリケーションなんてあるの?
だいたい、

だったら? と思っていました。実際に

打ったし。
ビューグラフ解説者ってときどき間違えたこと言いますから。というか、実際の
テーブルの方が真剣だから、解説者が驚くようなプレーをしたりするものです。
フォローでのODD-EVENシグナルはJCBLの一般ゲームでは禁止ですが、
世界選手権は使用可。奇数=カモン、偶数=ノンカモン、偶数カードの大小で
スーツプリファランスという手口です。さすがにこの状況は駄目で。

9、7、5はカモンになるので、

6でノンカモンを出すのが精一杯です。
私も

を出す理由が判りませんでした。誰かが大会ブリテンに書くだろうと
期待していたら翌日も翌々日の記事でもこのディールは話題にならず。
ブリッジライター達もどうしたらいいか判らないんだろうな〜と。
5日後のブリテンでした。さすがBarry Rigal。
抄訳すると:
『

か

の選択に失敗すると、必ずコントラクトをつくられる。

を出して仮にディクレアラーに

Aがあったとしても、失敗するとは限らない。

Aと

Qで6点なので、例えば、

Kと

AQがあって合計15点のこともある。
そのとき

のルーザーを直ちに処理されることはない。』
言われてみれば何ということなく。
ということは実際のテーブルで

を出した人はそこそこいるであろうし、
出さなかった人も終わったらすぐに気付いたであろうと思われます。
そんなもんです。ほんとに。