「ギブアップ(give up)」というと、プロレスで白覆面のザ・デストロイヤーが
マットを ばんばん叩いてるのを思い浮かべる世代でして。
あれは「タップ(tap out)」。柔道では「参った」。「負けの宣言」です。
ブリッジでもぜんぜん駄目そうなコントラクトになることがあります。
テーブルを ばんばん叩いたりして。
あきらめるにはまだ早い!
Northから1
オープン。East Westはパスで、最終コントラクトは 6
。
リードを勝ち、
をどちら側から触るかが大問題。実際にはダミーから
スモール
を引くと右手から
Jが出て来て、手元の
Kが勝ちました。
の配置が: Q983
1075 AJ
K642 のようになっているか、
Q983
A75 J10
K642 となっているか。
はたまた、 Q982
A1075 J
K642 となっているか?
左手が
Aをダックする可能性がどのくらいか? 等々のゲス(guess)です。
実際の試合では右手の
AJ ダブルトンを当てれば 6メイク。
エース ダブルトンを空振りさせる
「オブリガトリー・フィネス(OBLIGATORY FINESSE)」です。
「オブリガート・フィネス」と覚えている人もいるようで。
ポルトガル語で「ありがとう(OBRIGADO)」。
「ありがとう・フィネス」。いいユーモアのセンスしてますね。
話かわって、テキサストランスファーを「パスされた」のはこれまで1度だけ。
30年後に再び遭遇するとは思いませんでした。
2NTは20〜21点(の約束)。
長く強い
スーツがあるので
その位の価値はあるかも。
3
は普通のステイマン。
3
はメジャー無し。
4
はトランスファーの「つもり」。
リードをエースで勝ち、続けて
KQと狩り集め。
AK、
を最後の
トランプでラフ。
Aでダミーに渡り、
を走る。全体の配置は:
ディフェンスは
K、
Jと
Aしか取れないので 4メイク。
「打ち合わせしてへんかったけど、フォーハートって
テキサス アフター ステイマン ちゃうの?」 [関西弁で。]
ブリッジを習いたての頃に6NTは33点と教わって、
「いきなりAKを取られたら落ちちゃう」って思いませんでしたか?
15年前にありました。
1997年6月 日本リーグ 第19番ボード(ディールを90度回転)
ディーラーE、NSバル
W | N | E | S | |
| | P | 1 | P | 1 | P | 1 | P | 2* | P | 2NT | P | 3NT | P | 4NT | P | 6 | P | 6NT | P | P | P |
|
2
の取り決めはフォーススーツ。
4NTはクォンティタティブ・ビッド
(QUANTITATIVE=量的)
で6NTインビテーション。
6
はチョイス オブ スラム。
実際のオープニングリードは
A!、続けて
→K。
立派なビッド、残念な結末。
リードさえ来なければ14連勝なのに。
次のハンドもなかなかゲームでは止まれないでしょう。
の分かれが3-3なら、
Qの位置のゲス(guess)を当てれば13連勝。
ディフェンス側に
Qの4枚があるときにも、同じハンドに
AKが固まって
いれば圧縮が効きます。
リードを勝ち、右手に想定した
Qをフィネスし
ながら、
と
を取り続け。最後の3枚でリードをダミーに入れて:
ダミー:
−
AJ
−
9、
手 元:
−
−
−
QJ10、
と残します。
右 手:
−
Qx
−
AK、
から
AKを抱え込んで、
Qシングルトンにしたときには
Aを叩きます。
Qダブルトンを抱え込んで、
のAまたはKを捨てたときには
で
スローイン(throw-in)します。ディール全体は:
左手に
AKの両方は無いはずなので、
AKが固まっているとしたら右手
です。右手が同時に
Qを守っているハンドを想定してプレーを進めました。
[米国The Bridge World 誌2003年6月号から]
あきらめないこと。
「ダイ ハード(Die Hard)」って言いたいところだけど1988年か。
ブルース・ウィリスも若かった。